第八十三話ユニークモンスターとイベント㊿
─シノをわからせた数時間後
「いやぁ…やめっ…もうやだぁ!」
(シノ…ちゃんと全部飲んでください。まだまだやるんですから…ほら早く」
「んっ…はぁ…まだ前のが口の中に残ってるんですよぉ、早すぎですって」
(つべこべ言わずさっさとっ…!はいのーんーでー!)
シノの口に無理矢理差し込み口の中に流し込む
「んー!んー!んん〜〜!!」
シノの口の端から口に入りきれなかった…………MPポーションが流れ出す
ちょっと可愛そうだな…
(これでまだ撃てますよね…?シノ?まだ始まったばかりですからね?)
「……もうやだぁぁーー!!!」
─巻き戻ることわからせ直後
*
(シノ、泣きべそをかいている暇はないですよ。時間がないんですから)
「うっ…うぅ…で、でもまだ17時まで何時間もあるじゃないですか…!時間ならまだ結構あるはずじゃ…?」
(いやないですよ。というか足りないですね…だって、熟練度3から5まで上げるのにたっかい壁がありますから)
「それってどれぐらいなんですか…?」
(…たしか私の場合は[剣術]ですけど3から5に上げるのには5日かかりましたねー…)
「い、いつか…?」
(5日です。でも熟練度上げしてない時やそもそも別のことしてた日もあったので実質3日。24時間フルタイム想定でですね)
「みっか…にじゅうよじかんふるたいむ…」
(それだと時間が足りませんね…24×3で72時間ですからね…17時には間に合いません。でもそれを解決する方法があります)
「……それはどういうほうほうですか…?」
(これです)
俺はインベントリにしまっておいた大量のMPポーションを取り出した
「それでなにを…」
(シノ?空間魔法の横に出ている数字はちゃんと3になっていますか?)
「……はいなってます」
(じゃあ[選択]と言って、そこの木を四角で囲うようなイメージをしてください)
「…[選択]…四角で木を囲うような…感じで…ん〜……」
(パソコンでアプリを同時に移動させる時みたいな感じで…)
「パソコン持ってないでわ…かりません……でもなんかできた気がします!」
(じゃあ次は[消去]か[複製]って言ってあの木見て)
「じゃあ[消去]で……っえ゛っ…消えた…?」
([複製]の方もやっちゃいましょうか…木の隣にあった木をさっきと同じような感じで[選択]してから[複製]と言って見てください)
「わかりました」
少しするとシノが[選択]したであろう木の横に全く同じ木が生えていた
(シノ、もうわかっていると思いますが一応説明しておきますね。
シノが新たに習得したものは[選択]という空間魔法3の魔法です。
[選択]はその名の通り対象を選択して、その後[消去]か[複製]を選んで[選択]したものを見ると効果を発動条件できます。
効果は選択したものを[消去]消すか…[複製]増やすか…です。
[消去]はただ消すだけです。単純でわかりやすいですね。
[複製]はただ増やすだけです。でも本体から複製体が離れると複製体は消えます。
[消去][複製]を使うたびに100MPを消費します。
[選択]は人族、魔族、魔物、アイテムには使用できないので気をつけてください。
これで[選択]の説明は終わりです。
シノ、何かしら質問はありますか?)
「せんせーい!何を言っているのか分からないです」
(囲んだやつを消したり増やしたりできる。以上)
「うわぁわっかりやすーい」
(シノここからが本題です。どうやって熟練度を稼ぐか…それは!)
「それは…」
([選択]で増やしたものを消す)
「…他には何か…」
(終わりですけど…)
「でもそれだとMP足りないですよ!一回消したり増やしたりするたびに100消費するんですよね。自動回復だけじゃ間に合わ──」
(気づきましたか…そうここでMPポーションの出番です)
*
─現在
「[複製][消去][複製][消去](はいどーんどん)[複製][消去][複製][消去](はいじゃんじゃん)[複製──」
まさに地獄絵図
少女は機械のように[複製]と[消去]を繰り返すようになり、少女の口に無理矢理謎の液体を飲ませるローブを被った不審者
通報案件である
*
─数時間後
「[消去][複製][消去](さぁじゃーんじゃん)[複製]────お、……終わっ……た。」
(おめでとうシノ!まだMPポーション在庫あるから数本あげるよ)
「しばらく見たくなか…たんですけど…まだ使わないと…やっていけないのでありがたくもらっておきます…」
(よしじゃあ次は転移での魔物の輸送ですよ!急がないと17時に間に合わないですよ!)
「でも転移の使い方知らないですよ…」
(転移は特に注意事項とかないので普通に[転移]って言ってもらえるだけで発動できるので大丈夫ですよ)
「なんか不安しかないんですけど…」
輸送は普通に終わった
*
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次回 王城侵入?!
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