第三十九話 消えゆく剣(別視点)
(別視点)
とある村に勇敢な若者がいた
その若者は少し荒れているものの、腕っぷしが強く村の皆から一目置かれていた
ある日村で人が腹を切り裂かれて死んだ。その時は皆凶暴な魔物の仕業だろうと思っていてそれを若者も信じて疑わなかった
数日後…村の若者たちが集まって、魔物を倒そうと討伐隊が組まれた。女性は誰一人討伐隊には入らなかったが、その若者は半ば強制的に討伐隊に入れられた
その次の日に討伐隊はバラバラとなり、魔物を探すことになった。村に友人などいなかった若者は一人で魔物を探した
数時間立った頃、若者は魔物を発見した。すぐに村に戻って皆で仕留めようと思ったが、戻ろうとした時に魔物に気づかれてしまった
若者は特に苦労することもなく魔物を倒せてしまった。魔物は村の誰でも倒せそうなくらい弱かったのだ
魔物の死体を持って帰ろうとしたが、何故か死体は霧のように消えてしまった
仕方がないので村に帰り、村長に報告したが死体はどうしたのかと聞かれ、霧になったと言っても信じてもらえなかった
村長は何故か若者が殺したのだろうと若者を疑った
そしてそれに流されるように村人達も若者を疑った
意味がわからない!証拠を出してみろ!と若者は反論した
そうしたらあるはずもない若者が殺したという証拠が出てきた
討伐隊を組もうと言い出した者から…
その証拠が出てきたせいで若者を処刑しようという話を村長が言い出した
村人達も流され同意した
もちろん若者は証拠が紛い物だと反論した。もう誰も若者を信じなくなってしまっていた。親でさえも…
数日が経ち、若者が処刑される日になった。
若者はもう生きる意味を見失っていた
村人達がざわざわしている中、一つの話し声が耳に入ってくる
「ようやく死んでくれるのか…あいつ調子に乗りすぎなんだよ」
「ああ…ようやくだよ…俺達より少し強いぐらいで俺達の仕事を奪いやがって…」
「俺なんて、好きだった子があいつに取られそうだったんだぜ…まぁ…取られてたとしても取り返すけどなw」
「あの村長も馬鹿だよなw魔物に殺されたならあんなきれいに腹が切れるわけ無いだろw」
「俺達が殺したのになw魔物も幻覚でしかないのにw」
若者はその言葉を聞いた時に生きる意味ができた
こいつらを必ず殺すという深い憎しみが……
(禁書:剣の厄災の真実より引用)
*
「こんなもんかよ!お前は!軽い!軽すぎるぞ!」
「『─出力─中断─『燃えろ』、負傷─」
一号が普通に射出した弾は刀に弾かれ、出力して射出や炎ノマイしようとしてもその隙に石を投げられ中断させられ、刀が一号の腹を切り裂こうと迫る
「どうした?俺が怖いのか?逃げるんじゃねぇよ…!」
「『─後退、射出、射出─』」
一号も何とか刀に触れないように、後退しながら弾を放つが、弾は全て弾かれ接近される
「お前は学ぶこともできないのか?逃げても無駄でしかないのに!」
時々投げてくる石にあたってしまうと、半分程度HPが持っていられてしまうだろう
だが刀が入ってしまったら即死してしまうだろう
「悪いけどあまり時間をかけるわけにはいかないんでね![
「『──っ!『燃え──』」
「遅いし勘も働かないときたか…」
──ズドン!
「おまけだ!」
──ドン!
「『──重大、負傷─離脱、推奨─』」
刀にしか目がいっていなかった一号にいつ投げたかわからない石が脳天に突き刺さり、そのまま蹴りをくらう
「『─重大、損傷─■■る炎、起動、停止─』」
「こりゃ勝てないねー…」
「勝てるとでも思っていたのか…?」
蹴りで地面に叩きつけられた時にダメージが一定を超えたのか、■■る炎が停止され、ほとんど動けなくなる
「お前今まで戦ったやつの中でジジイの次に強かったぜ…」
「そりゃどーもー…」
動けない一号を称賛してるのかわからない称賛をして、刀を一号の首にそえる
「じゃあな」
刀は振り下ろされた
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