第二十九話ユニークモンスターとイベント⑦





眼前に迫る鉄の拳をMPを消費した[浮遊]で避け、カウンターに拳に鎌を当てる。


─キィン! 


[キングアイアンゴーレムに1500のダメージ!連続ヒット!合計7500ダメージ!]


なんとか大きなダメージを与えようとして弾かれないよう添わせるように当てたが[物理反射]でも持っているのか鎌が大きく弾かれる。


そこを狙っていたかのように鉄の拳が降り注ぐ


──ズドォォン!!


キングアイアンゴーレムが勝ちを確信し拳をどかすと、すでにそこには黒い魔物はおらず、胸元に強烈な痛みを感じる


[キングアイアンゴーレムに1500のダメージ!連続ヒット!合計7500ダメージ!]


少しその巨体ががよろめいた




*




ようやく10回目…これをあと3セットも当て続けないと思うと気が滅入ってしまう…


キングアイアンゴーレムはVITもなかなか高いが、何と言ってもHPが高すぎる…なんと最大50万、最低でも30万もある…


ゴーレム系には精神魔法、瘴気も効かないというわけではないが効きにくすぎるし…


HP3割削れるとちゃっかり拳に魔法のせてくるし…あーー…めんどくさい…


コアがあっさり見つかってくれれば即死させかれるのに…


おっと…考え事をしてる隙に攻撃してくるとは何たる不敬!

許さねぇ…俺の《フォーバル》観光計画を返せぇ!




*



HPが五割をきったところで行動パターンが変化した。


拳を3回ふったら、追尾してくるミサイルをうってくるようになった。


このミサイルもなかなかに厄介で、当たってもそんなにダメージはないが、その後の爆風でダメージが入ってしまう


ちなみに爆風ダメージは少ない方なのだが、その程度のダメージでも即死してしまう貧弱な体なのでミサイルは何かを投げて爆風ダメージが入らない距離をとり爆発させるか、うまく誘導してゴーレムにぶち込むかの方法で対処することにした。


言ってるそばからミサイルが来たのでそこら辺の小石を投げる。この小石にも固定ダメージがのるって、おかしいだろ


普通はただの小石を投球したところで弾かれて終わるが、俺が投げると小石にも固定ダメージがのるので


──ボォォン!


と、このように迎撃できる


ミサイルの爆風ダメージはゴーレムにも入るのでゴーレムの付近で迎撃するのがおすすめだ


まぁ…他のプレイヤーたちは極大魔法を使ってワンパン、ツーパンしてるらしいけど


ちなみにこの間もゴーレムは必死に拳をふって俺を殺そうとしていますが、俺は避け続けている。こいつ俺が物理無効なのがわかったら早めに魔法纏って攻撃してくるようになるので避けたほうがいっそ楽なのだ


そしてまたミサイルを飛ばしてきたので、今度はゴーレムにもミサイルをくらってもらうことにする


ミサイルを引き付けながらゴーレムの眼の前までくるとゴーレムの隙間を抜け距離をとる。


するとミサイルはゴーレムを避けることなくそのままゴーレムに着弾する


これが本来運営が想定していた討伐方法なんだろうなぁ…と思いながらそのまま鎌をゴーレムに叩き込む


そしてHPが3割をきったのか、ゴーレムの拳がオーラを纏う


それと同時に胸にあるコアが露出する


コアが露出したので、そこを狙い小石を投げる


見事にコアに小石が当たる


[キングアイアンゴーレムに1500のダメージ!連続ヒット!合計7500ダメージ!コアへのダメージ!合計750000のダメージ!]


[イベントモンスター キングアイアンゴーレムを討伐しました。]


[討伐報酬 経験値120000 混合金属 コアのかけら 紅魔鉄の短刀 を獲得]


よし!一発!

ゴーレム系のコアは攻撃が当たるとほとんど即死のダメージを与えられるんだよな。コアがかけらになるけど


それにしてもなかなかの討伐報酬…

紅魔鉄の短刀まで落ちてるし…


[紅魔鉄の短刀]

耐久 7500/7500

装備条件 STRとAGIが同じ値

[投球補正]

この武器を投球すると本来のダメージの2倍のダメージを与える

投球したあと自身の手元に戻る

[紅の熱]

この武器の刃に触れると状態異常[やけど]になる。この武器で与える[やけど]は欠損判定を与える

[汎用]

どの職業であってもこの武器を装備できる


[欠損]

この欠損があると、その欠損がある部位が全く動かせなくなる。

欠損回復ポーションや上位の回復魔法で治すことが可能

特殊な方法でつけられた欠損は、その特殊な方法を直さないと回復できない



まぁまぁ壊れてるなぁ…

ぶっ壊れてはないから運営も対応はしないんだろうけど


さて、キングアイアンゴーレムも討伐したことだし《フォーバル》に行きますかねぇ…


俺はさっきからやけにプレイヤーがうるさい森林を後にした。







お読みいただきありがとうございます!


よろしければ★と♡をよろしくお願いします!

モチベになります!





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