第4話 〜学長の孫〜 異世界に転生して十五年、魔法学園に通うことになったが、〜最強転生チートの無限の魔力とどんな魔法も使いたい放題の固有魔法《魔導の極み》で既に最強〜更に現代知識でチート最強無双〜ぶっ

ちゃけ学園に通う必要なんてなかったんだが〜


ある日目を開けると俺は赤ん坊になっていた、待て、なんでこうなった?というか昨日は何してた?


確か会社から帰ってる途中にトラックに轢かれて……


周りに祖父と祖母らしき人物が何かを話し合っている。


ぐ、体が赤子だからか猛烈に眠くなってきた、赤ん坊は寝るのが仕事っていうのはあながち間違いじゃないみたいだ……


そうして俺はヴォリジェント・N・ヴォーペという名前であることが判明した。


そして俺は魔法使いの祖父と同じく魔法使いの祖母に育てられ、十五年が経過した。


祖父はヴォリジェント・ヴェーQ・ウォーモという名前であることが分かった、なんだか名前にウがやけに多い一家だ。


それからこの世界には魔法が存在し、それはかなり一般的なものであり、この世界での文明の発展の歴史は魔法の歴史であることを知った。


そしてその魔法には本来詠唱が必要らしいが、俺は俺の固有魔法魔導の極みのおかげでそれが不要らしい。


ところで固有魔法というのは一部の人間が持っているその人だけにしか使うことの出来ない魔法であり、俺の固有魔法魔導の極みは固有魔法でもなんでも一度見れば俺も使えるようになるまさに最強の固有魔法という訳だ。


祖父と祖母と俺の3人で住んでいる家は王国の中くらいの規模の街の外れの山にあり、小さい頃は街の魔法を教える、寺子屋のようなところにも行っていたのだけれど、かなり早い段階でもう教えられることは無いということを凄い丁寧に言われて最近はあまり街にも行っていない。


そしてここはそこそこ辺鄙へんぴな場所らしいのにこの家には結構な頻度で客人がやってくる、客人は老若男女様々で、


さらにその全員がかなり上品というかただでは無いような感じがするというか、まぁ恐らくただの一般人では無いということが分かる。


そして俺は今そんな家に帰る途中である。


数分歩き家のドアを開けると客人が一人


「こんにちは、お邪魔しているよ。」


そう言ったのはラステドおじさん、この人はこの家にも結構な頻度で来る客人のひとりで、じいちゃんと特に仲が良い。


本人は隠しているつもりなのだろうけど、所作のありとあらゆるところから上品さが滲み出ている。


「おお!ヴォーペ!おかえり!」


「あれ?じいちゃん帰ってたの?仕事は?」


「ん?あぁ今日は早番じゃよ。」


ラステドおじさんのテーブルを挟んだ向かいに座っているのが俺のじいちゃん。


仕事で朝から夕方まではだいたい居ない。


「そういえばウォーモ、彼は学園に行かせたりしないのかい?」


「あっ!忘れとったァ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


というわけで今俺はこの人生初めての魔法学園の園外都市に来ている、俺のじいちゃんは魔法学園のなんと魔法学園の学長だったようで、入学試験はウォーペにはそんなものいらんほどの実力がある!とじいちゃんが言ってスキップとなった。


そして俺は今魔法学園の入学式の新入生代表挨拶をしている、まさかの魔法学園に来るまでの間に考えておけとかいうとんでもない無茶振りをされ、出来たての原稿を何とか覚えて今話している。


はぁなんだかここ数日でどっと疲れた、と、そんなこと言ってる間に次が来た、どうやらこの魔法学園では入学後に的当てと呼ばれる試験を行うらしく、結果はクラス分けの際に使われるとか何とか。


「魔法による射撃測定を行う!この[的当て]は君たちの魔法における威力と精密射撃能力を測定するものである!」


ガタイのいい教師が声を張り上げる、体育教師とかこの世界にもいるんだろうか?


「杖を用いての魔法や魔導具及び補助具等も禁止!しかし!撃つ魔法の属性や詠唱は自由とする!別に的をぶっ壊しても構わんのだぞ〜!ガッハッハッハッ!」


えーでは、と体育教師風の教師が新入生の名前を呼び、呼ばれた新入生は的に向かって魔法を撃っていく。


全然壊れたりしてないけど、防護魔法とか掛けてるんだろうか。


「えー次!ヴォリジェント・N・ヴォーペ!」


はい、と返事をして的の前に立つ、的との距離は6mくらいかこれなら簡単だな。


俺は青色の高温の炎を精製した順からまとめて前方に放射するイメージをする。


伸ばした右手の掌の先に光の線が走り円を描き、その中に細かな紋様や文字が描き込まれていき、やがて魔法陣となる。


青色の膨大なエネルギーの塊が魔法陣の先に生み出され、空気がパンパンに入った風船に穴が空くようなイメージで青色の炎を噴出する。


炎は的を突き破り後ろの壁をブチ抜いて辺りを焦土にしてようやく止まる。


「「「「「…………………………………」」」」」


ふぅざっとこんなものかな。


と周りのみんなが唖然としている。


「ガッハッハッ!今年はすごい新入生が入ってきたなぁ!」


静かな空間の中で唯一体育教師風の教師の笑い声だけが高らかに響いた。


オレなんかやっちゃいました?

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