第3話 山を移さば小石から
「テクノロジー格言」より
<引用開始>
山を移さば小石から ― 孔子The man who moves a mountain begins by carrying away small stones.
これとは直接関係無いが「愚公山を移す」という話が中国にある。愚公という名の老人が家の前にそびえる邪魔な山を他所へ移そうと考えた。毎日山に赴き、石を運んで海へと捨てた。ある時そこを旅人が通りかかり、愚公が存命中に山を移すなど不可能だと諭した。そこで愚公の反駁して曰く、「私が死ねば息子が、息子が死ねば孫が、孫が死ねば曾孫が後を継いで山の石を運ぶ。山がこの先高くなる事は無いのでいつかは平らになる」 その後この話が天界に伝わり、愚公の努力に感銘を受けた天帝が神仙を二人派遣して山を移してやった。
「大切なのは目標に向かおうとする意志であり、進み続ければいつかは目標に辿り着く」という寓意なのかもしれない。
→ 中国人は、米韓台と異なり、運命として生きているので、何百年かけても行き着くべき所へ到達する、という寓意というか、経験則。(平栗雅人)
○ 何事にも定められた時がある。天の下で起きる全ての事に時がある ― 聖書 伝道の書3章1節For everything there is a season and a time for every purpose under heaven.
○ 知に比する富無く、無知に比する貧無し ― アリ・イブン・アブ・タリブThere is no wealth like knowledge, no poverty like ignorance.
○ トーマス・ジェファーソンは言った。「銀行資本は武装した軍隊よりも恐ろしい ― Banking establishments are more dangerous than standing armies.」
<引用終わり>
「銀行資本」によってコントロールされた英国・米国は、多くの国々で国民・民衆を「無知」にしてきた。その国、そこの土地、そこの人々の知恵こそ宝であるのに、オックスフォードやケンブリッジ、ハーバードやMITで学ぶことが正しい知識や知恵なのだ、という「常識」を植え付けてきた。その土地土地で伝承されてきた教訓や文化こそが、貴重な知恵であるにも拘わらず、それらを捨てさせ、自分たち欧米人の知識や知恵こそが正しい知恵である、というやり方によって「その国の人々を無知にし」、それは又貧困を意味していた。
数百年にわたり続いてきた、そういう傲慢な世界を、今、中国が中心となって変革しようとしている、かのように見える。しかし、それは本当なのか。
といっても、政治経済・戦争やコロナの問題に至るまで、とかく「年寄りに渡る世間は罠ばかり 」(シルバー川柳)のこの世の中、いったい私たち大衆は何を信用したらよいのやら。
私は、日本人遠藤誉女史の言説と、中国という国の当事者である人民報日本語版を参考にして、現在、世界で最も重要で影響力がありポテンシャルの高い、中国という国を理解しようとしています。
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