SFと平安文化の融合! 異色に見えて、本来のSFです。

 一兵士の新人のパイロットであるアレックスの視点から描かれていく、SFです。
 骨太なSFがあり、単純ではない世界観になっています。
 その中に組み込まれた『平安文化』の雅さがオリジナリティが、SFらしさをアレンジしています。
 また視点人物のアレックスが現代人に近い感性を持っているので、『平安文化』を学校の授業でしか知らない層が読んでも、難しくなく理解ができるようになっています。
 また『平安文化』が好きな層が読んでも、SFの世界観から見るとそうなるんだ、と逆転の発想があります。
 軸であるボーイ・ミール・ガールは揺るぐことなく、根底に流れているので、ブレはありません。
 ワクワク、ドキドキ、ハラハラしながら、最後まで安心して読める珠玉の作品です。