第6話 風の街
取り敢えず彼らは王都から風の街へと向かった・・・
ここってどこ?そうです。今、わたくしは絶賛迷子中です!誇ることじゃないんだけどね。気が付いたらシルフィー居なくなっちゃった。子供か!って俺も思ったよ。なんか不気味な雰囲気で...怖いよ。魔物とか出てきちゃったらビックリし過ぎて逃げ散らかしちゃうかもな。
”ワオーン!!”
この雄たけびはもしかして!?凶暴と噂されているレッドウルフか!?俺一人だったら全然終わりなのだが!?逃げろーーーーーーーー!
レッドウルフは単独行動は決して行わない。コイツらの共謀といわれる所以は群れで襲ってくるところにある。そしてレッドウルフはとても素早い。中堅の冒険者でも、苦戦してしまうぐらいには強い。シルフィーなら相手にならないとは思うが俺となると話は別だ。ただ逃げたところでアイツらの速さならすぐに追いつかれてしまう。チクショー!なんで攻撃魔法一つも覚えてないんだよ!補助魔法しか使えないとか・・・なんか俺一人だと何もできねぇのかっていうのがシルフィーに申し訳なくなってくるな。
”ガオーッ”一匹のレッドウルフが飛びかかってきた。
もう追いつかれたか!ここで襲われたら....俺の冒険者人生終了ですか!?やだやだやだやだ、まだ生きていたよーーーーーーーーーーーーー!
誰か助けてーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
「『ファイアーボルト』!」
ただそれだけ。その一撃だけでレッドウルフたちを・・・・これが最強魔法使いシルフィーだ。俺なんかとはレベルとかそんなもんじゃない。次元が違う。
「大丈夫だった?〇〇くん!」
あれ、、、、俺の名前って何だったけ?ロイだったはずなのだが?違う気がするんだよな・・・なぜか思い出せない。
「ありがとう、シルフィーのおかげで助かった」
いつか思い出すだろ。そんなことよりもやっとシルフィーと会うことができたんだ。風の街に行かないと。
一方、シルフィーの方は・・・
大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き!
私に感謝してくれた!怪我とかしてなくてよかったーーー!
私、シルフィーは今までの話を見ていたらわかっている人もいるかもしれないが偽物の王様に催眠をかけられている。今、語りかけている私はシルフィーの中に眠っている本当の私なの。催眠をかけられそうになった時に一か八か抵抗してみたら・・・・王様の言いなりになるにはなったんだけど・・・もう一人の私に変わってしまったの!あの欲望全開の私に!!!!彼のことは本当に好きよ。幼い時であったときから・・・でも、私こんなに積極的じゃない!恋は奥手なのーーーーーーーーー!!!
***
風の街へ到着・・・
ここが風の街か。なんか成り行きでここに来ちゃったけど何の目的もやることもないんだよな。どうしたものか。
「あなたたちは・・・魔王討伐の!?」
後ろから突然声をかけられた。
「はい、そうですよ」
「突然すみません、この街を救ってください!」
「えっ、、、」
「私についてきてください」
俺たちは彼女の家へと招待された。
「ここならゆっくり話せますね」
「私たちはなぜここに?」
「私はこの街の居酒屋で働いているレイと申します」
「俺は〇〇」
「私はシルフィーよ」
「あなたたちは魔王討伐のパーティーとして旅をしていると聞きました、、、」
「そうですが・・・」
「この街にはスレイヴという王がいるのですが、、、、変わったのです」
ん?・・・・なんか身に覚えがあるよな?ないような?
「以前は心優しい王であったのですが、、、今の王は好き放題に暴れています!私たちを奴隷のようにこき使い!しまいには、、、、王の命令に背くと処刑されてしまいます!」
「やりすぎだろ!!!」
「私たちにどうやって助けろと?」
「そ・・・それは、、、」
「シルフィー!この街を救おう!」
「そんなことしなくても魔王を倒すという使命があるじゃない♡」
「俺は....助けたい!」
「.......もうしょうがないわね」
「ありがとうシルフィー!」
「ありがとうございます!私にできることがあれば何でも言ってください!」
さてと、どうしたものかな。なんか俺らしくないんだけど!?無意識か!?無意識だったのか!?どうしたの俺!?この街を救うなんてどうやったらいいんだよ!!!
勇者の生まれ変わりとか言われたからなのかな。自分が怖い。
「とりあえずスレイヴ王に会いに城へ行きましょう!」
「そう、、、だな!」
王様が通告してくれたって言ってたからな。会うことくらい簡単だろ。受けたものは仕方ない。絶対に救ってやるぜ!
***
「スレイヴ王、彼らがこの街に到着したらしいです」
「それは本当か!アイツらが帰ってくる前に急いでここへ呼んでくれ!」
「承知いたしました!」
「・・・・不甲斐ない王で済まない民たちよ」
風の街に希望の光が舞い降りた
彼女魔法使いである かまぼこ @dai201712
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。彼女魔法使いであるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます