第5話 俺が勇者の生まれ変わり!?

 なんか魔王を倒すことになった。なんで?俺普通に冒険者として楽しく安全に暮らそうと思ってたのに...


「着いたよ!ここが王都よ!」


 俺とシルフィーは王都にくることになった。前回、冒険者ギルドで”魔王を倒す!”と騒ぎになったことが王様の耳に入ってしまったからだ。昨日、王様から手紙があり呼ばれたということだ。なのだが・・・手紙が本当に王様?っていう内容だったんだよね。



~ えっと最強魔法使いのシルフィー殿とそのモブへ ~


今回君たちを王都へと招待したのは他でもない


てめぇらに魔王をぶち殺してほしいからである


あいつは人間を舐めてる


ゴミ糞クズである魔王を殺すことで


人間の尊厳を保つことができる


てことでよろピクね!


でもぉ魔王討伐パーティーは~何回も出してるんだけど~


全部帰ってきてないよ!


死んでるよ!


だからファイトだよ!


~ みんなの大好きな王様より♡ ~

 


 なにこれ?手紙じゃないよね?脅迫状か何かかな?魔王討伐できずに帰ってきたら死刑じゃない?普通に今すぐにでも逃げ出したいけどね。俺だけでも助かりたいよ。死にたくないし。でも、もう王都ついちゃったからそんなことできないんだよな...


「あのさ...」


「どうしたの?」


「魔王って倒せるの?」


「倒せるかじゃないよ!私とキミで倒すんだよ!」


「でもさ・・・なんで俺なの?」


「????????????」


「俺じゃなくてもよくないか!?」


「..........きみじゃないといけないんだよ」


「えっ・・・それはどういうこと?」


「王様と会ったらわかると思うよ!」


 俺じゃないといけないってことは・・・・・どういうこと?だって俺なんかよりも強い奴なんて他にもいると俺は思っている。正直バフをかけるということ以外に何もできない。そんなバフも自分にはかけることができないから俺である必要というのが今のところ謎だ。でもシルフィーは王様と会えばわかると言っていた。なにかあるんだろう。


「あなたたちが王様に呼ばれた人たちですか?」


「はい!そうです!」


「私は王様の側近テレスであります以後お見知りおきを」


「ど、、どうも」


「城までは.....そうですね私の魔法で行きましょうか」


「は?」


「ではお二人様いきますよ!」


”転移魔法・・・テレポート”



***


「オエェーーーー!」


 とんでもなく吐いた。本当にとんでもなく.....吐いた。人生で一番吐いたね。俺乗り物酔いよくするんだけどこれは異常だね。三半規管が弱いとかそういうレベルじゃねぇ!てかシルフィーなんで大丈夫だったの!?めっちゃ涼しい顔してますけど!?もうだってコーヒーカップ全力で回したみたいなレベルよ!?あれで酔わない人なんていないでしょ!なんか悲しい....俺男として見られてるかな?やっぱシルフィーの前でこんな弱々しい姿見せるの恥ずかしいな・・・死にたい。



・・・5分後


「落ち着いてきました」


「すみません、テレポートでよくみんな酔うんですよ」


「そうだったんですね...シルフィーはなんで大丈夫なの?」


「私は最強だからね!」


「さすがシルフィー様です」


そんなこんなしてる内に王様が待っている部屋に着いてしまった。


「この門の先で王様がお待ちしております私はここで待機しているのでお帰りになる際は声をかけてください」


「「ありがとうございます」」


 この先に王様がいるのか!?初めて見るからな。全然想像がつかない。優しい王様だって聞いてたことがあるから、多分だがよく見るふくよかで白髭があってタレ目でちょっと高い声で陽気な王様なんだろうな~。


「じゃあ開けるよ!」


「行こう!シルフィー!」



扉を開けた途端に異様な雰囲気が漂ってきた。それは俺だからとかではなく誰でも感じることができると思う。


「よう.....遅かったな!てめぇら!」


 俺の思ってた王様とちがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!

全然違うのだが!?こんなに悪オーラバチバチな王様だとは思わなかったのだが!?


「今日、お前たちを呼んだ理由は知ってるよな?」


「魔王討伐についてですよね?」


「その通りだ!魔王討伐パーティーとして俺様からこの世界にある都市全てに通告をしておいたのだ!であるから、お前らは俺様から直々に魔王討伐パーティーとして認められたという訳だ!」


「それは・・・すごいことなんですよね?」


「当たり前だろ!!!俺様は偉いからな!」


「あの、、、王様に聞きたいことがあるのですがよろしいですか?」


「しゃぁないな!何でも聞いてみろ!」


「俺は...シルフィーと一緒にパーティーを組んでよかったのでしょうか?」


「お前でなければいけないのだ」


「どうしてですか?」


「お前がの生まれ変わりであるからだ」


「お、、、俺が!?」


「そうだよ、きみはの生まれ変わりなんだよ」


「なんで・・・俺が?」


「「似てるから」」


「それ、、、、だけ?」


「そうだよ♡」


「それしかなかろう!」


「というわけで頼んだぞ!武運を祈っておる!」


 俺が勇者の生まれ変わりとは衝撃の事実だったな!?俺もしかしてすごいのか!?この後なんかの能力に目覚めて剣術とか魔法とかバフ以外にもできること増えてくのかな!!!楽しみだな!頑張るぞ!



俺とシルフィーが王座を出た後のこと・・・


「勇者の生まれ変わりなわけがなかろうがバカなのかアイツは!まぁ、よいシルフィーがどうしてもといったからなそれっぽい理由を付けたに過ぎないだが、我の催眠術を喰らっているのにシルフィーの奴があんなことをいってくるとはな!正直アイツには期待できないが、死んでしまっても構わんだろwさぁどうなることやら」



***


・・・・・・シルフィーの心の中・・・・・・


「、、、、、、、俺君、、、、、、頼んだよ」



の生まれ変わり?とシルフィーは取り敢えず魔王の城へと向かうために次の街へと向かうのであった




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