第30話 優斗side ちゃんと向き合わないと

 三島が部室を去った後、俺は一人、今のやり取りを振り返っていた。

 そして、昨夜の藍との会話を思い出す。


 藍の様子がおかしくなった原因については、心当たりはあった。

 けど、藍に直接それを聞くのが怖くて、何もできないでいた。


 啓太が背中を押してくれてよかった。

 でなければ、このままずっと、何もできないままだったかもしれない。


(もっと、ちゃんと向き合わないといけないな)


 三島のおかげで、そう心に決めることができた。

 あとはアイツの言う通り、藍としっかり話をするだけだ。

 例えそれで、藍との関係が、二度と戻らないくらいに壊れたとしても。



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