第2話 二色目
登校し自分の席に座ると、廊下からドタバタ聞こえてくる。
「紫吹〜、今日の宿題見してくれ!」
「とても学年トップ10のやつの言葉とは思わんな。」
とは言いつつも紫吹は走ってきた御田に宿題を見してあげる。
見してやると紫吹の大好物のいちごミルクを買ってくれるのだ。
もちろん幼馴染だから見してあげるのだ。決して好物に釣られたわけではない。
「わりー、いつもはやってあるんだけどな〜」
普通に嘘である。幼稚園の頃からの付き合いだが紫吹は御田が宿題を自分でやっているところなど見たことがない。
そもそもなんで自分より勉強のできないやつの宿題を写すのか。
なんでそれで頭が良いのか。すべては謎なのである。
前に一度勉強法を聞いてみたのだが、なんとなく授業を聞いていればわかるらしい。それができればみんな苦労しないんデス…。
ーーーーーー
「席につけー、出席とるぞー。」
しばらくすると先生が教室に入ってきて、騒がしかった教室も静かになる。
ちなみに御田は教科書を立てて宿題を写し続けている。
早弁の姿勢である。
いつものように出席確認が始まるかと思ったそのとき
『ビシャーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!』
突然、雷が落ちたような音とともに、眩い光が起こった。
地面は揺れ、強い風が吹き荒れる。
教室は大混乱の大騒ぎ。
しかし、長くは続かず1分ほどで収まった。
『ピコンッ』
「へ…?」
目の前にゲームでよくあるステータス画面のようなものが広がった。
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