第4話 図書館2
図書館の入口へと続く3mほどの草に囲まれた細い道を通る。
この3か月間ずっと気になていたこの図書館に初めて足を踏み入れた。
図書館にはいると入ると視界いっぱいに本棚が並んでいる光景が目の前に広がる。
どうやら2階まで吹き抜けになっていて、二階にもたくさんの本があるのが見てわかる。口を半開きにしながら、図書館内を見渡す。
全体的に洋風な雰囲気の漂うおしゃれな木の本棚に様々な本が丁寧に並べられている。
普通の図書館とは違うのは、いたるところに植物が置いてあり、本棚の隣や本棚の上、中には本棚と一緒に飾られている植物もある。植物には詳しくないからわからないが、観葉植物っぽいものが多い。
本と同じくらい多くの植物があり、まるで森の中にある図書館のようだった。
小鳥のさえずりさえ、聞こえてきそうだ。
左手のほうを見ると、貸し出し用のカウンターがあって、さらに奥には本を読むための椅子と机がいくつか置いてあった。カウンターには今は人がいないようだったが、図書館内にも今私から見える範囲には人がいない。
今は不安よりも、好奇心のほうが勝っていた私はそのまま図書館内をすこし散策することにした。
まずはその入り口はいって左手にあるカウンターの前を通って、どんな本がるのか本棚をざっくり見ながら机がある一番奥までところまで歩いていくことにした。
本棚に書いてあるジャンルを見ていくと、日本人作家の小説、外国人作家の小説、それからエッセイもあって、こちらは主に小説が置いてあるようだった。
本棚の高さが約2.5mほどもあるためか、どの本棚にも梯子かおかれていていた。2階の床の下に当たる部分でも天井が3mくらいあって高いせいか、圧迫感はなかった。
こんなに高さのある本棚をたくさん並べて、さらに植物と本を一緒において、耐震対策は大丈夫なのだろうかと思うが、ひとまず奥まで進む。
突き当たると、目の前の壁に机といすが全部で6セット。今はだれも使っていないようで、きれいにそろえてある。
机の向かいには窓もあるけどすりガラスになっていて、外からの日差しがほんわかと明るく差している。
そこから右手を見ると壁に近いところに螺旋階段があり、2階へと上れるようだ。
この螺旋階段にも一段一段植物が置いてあり、おしゃれな手すりにもツタが絡まっていた。でも手で触れるところはきれいに草が取り除かれ、人の手で手入れされていることは明らかだった。
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