W4 ディスカバリーシー

モコローとツイスタマゴは、分裂したモコローたち3人を探して、海へ来た。

この季節の海は寒い。が、ここは南の方。かなりの猛暑である。


↓ツイスタマゴ

「あと3人…どこにいるんでしょうかねぇ。

こっちの方に飛んでいったと思うんですけど」


↓モコロー

「アイス食べたい」

「我慢してください」



「……あ、なんか釣りしてる人がいるよ!

聞いてみようよ!」


「知ってると良いですがねぇ」



釣りをしている奴は、真顔で1mmも動かずにじっとしていた。

モコローが彼に尋ねる。


「すみません、ここら辺で、僕に似たような見た目の人が飛んできませんでしたかぁ?」


いな

「え」


われ 不見ふみ

「どゆこと…」


貴様似者きさまじしゃ、我 不見」

「あ…そう」


「モコローさん、多分見てないですよ、この人。

そもそもこちらの話を聞いているのかすら怪しいですけれども」


「我 貴様話聞きさまわぶん

「聞いてなさそうです」



「否…否否否」


「ばぁ?」

早帰そうき


「他を当たりましょう、モコローさん。

彼はちょっと機嫌が悪いのかもしれませんね…」

「そっか…じゃa」


「貴様、釣動ちょうどう?」

「「は?」」


釣りをしている奴は、突然2人に問いかけてきた。


「え、ちょうどう?」

「アイスキャンディーの事かな?」



「そは、お前らに釣りせるやと聞けるぞ」


いきなりデカいスライムに話しかけられた。


「え?…そは?」


「あ、僕これわかるよ!

〈そいつは、お前らに釣りしてるかと聞いているんだよ〉

て言ってるんでしょ?」


モコローはどうやらわかるようだ。

ツイスタマゴは思い出すようにはっとした。


「あ、もしや古文ですか⁉︎」

「そう」


「は?古文?いかが考ふとも今風の言ひ方ならめど!

(は?古文?どう考えても現代風の言い方だろうが!)」

↑スライム


「「え」」


「お前らのうちいで方こそ古風ならめ!今人をこにせずや(お前らの喋り方の方が古風だろ!現代人バカにすんじゃねぇ)」


「「(関わっちゃいけない奴だ)」」



ツイスタマゴはモコローの腕を引っ張って、背中に隠す。

そして後退りした。


「えっと、もう少しお2人とも現代人と話した方が良いかと思います、はい。

これからもお2人の社会貢献をお祈り申し上げます。さよなら」


「貴様、待未たいみ

「やよ待て古代人ゴラァァァ(おい待て古代人ゴラァァァ)」



我師匠われのたくみ ツリイト・ポッター、以前言いぜんごん

釣動、人本来行動じんほんらいこうどう異論いろん不認絶対ふにんぜったい


「もはやあなたは何が言いたいんですか」


「すずろにわからむ!(なんとなくわかるだろ!)」

「わからねぇよ」


「は⁉︎をこかなんぢ…(は⁉︎バカかお前…)」

「あなたが言いたい事もわからねぇよ」


「ツ、ツイスタマゴがグレた!」

↑モコロー


「なんで私 この星でこの年まで過ごせたんでしょうか。

運が良かったんですかね」

↑ツイスタマゴ



「貴様 探今物たんこんぶつ?」


釣りの奴が、モコローを釣り上げた。


「⁉︎」「⁉︎」


予想通よそうつう探今物…。

物返却願ぶつへんきゃくがん貴様…我主催遊戯成功われしゅさいゆうぎせいこう我物返却われぶつへんきゃく


「ああそうですか」

↑適当


「我が訳す!

この釣りをのこが主催の遊びに勝たれば、このモコローといふ者は返すめり(俺が翻訳してやる!

この釣り野郎が主催のゲームに勝てたら、このモコローという者は返すらしい)」


「へぇ、そのゲームって何?」

「なんか時間がかかりそうですね」



釣対決ちょうたいけつ

「「知ってた(諦め)」」


↓釣り人

先魚せんぎょ五匹釣上ごひきちょうじょう勝人しょうにん

我 先魚 五匹釣上、貴様敗者きさまはいしゃ物不返却ぶつふへんきゃく

貴様 先魚 五匹釣上、貴様勝人、物返却可能ぶつへんきゃくかのう

勝負選択しょうぶせんたくいな?」


↓スライム

「先に五匹、魚を釣りしこそ勝ち。そせばモコローをあぐ(先に5匹、魚を釣った方が勝ち。そしたらモコローをあげる)」


「釣り人さん語のコスパ悪」



失敗しっぱい首元爆弾しゅげんばくだん爆発キラー○イーン


「負けば、首元につきし炮録ぞ爆ずるめる(負けたら、首元についた爆弾が爆発するらしいぞ)」


「え、それってもはやデスゲームじゃn」


「我が(私の)」

「何がしたいんですか。


負けたら爆発するのが主催者の首って、何がしたいんですか」



現勝負げんしょうぶ全星放送ぜんせいほうそう


「全ての星にこの勝負ぞ放送さるるらむ(全ての星でこの勝負が放送されているらしいぞ)」


「めちゃくちゃ趣味がデカいですね…」



焦姿しょうし、全星 需要有じゅようゆう


「負け焦れるさまは、全ての星に需要があればなぁ笑。

なんとなればよ

(負けて焦っている姿は、全ての星に需要があるからなぁ笑。

だってよ)」


「めちゃくちゃ性格悪じゃn」


「我が(私の)」

「何がしたいんですか。


主催者が焦っている姿は誰にも需要無いですよ」



勝負開始しょうぶかいし

「いきなり始まった」




モコローと釣り人(名前はツリィ)は、テトラポッドの上に乗って、釣り竿を垂らし始める。


スライムが、叫んだ。


「南坤〜、モコローの海。北艮〜、ツリィの陸

(南南西〜、モコローの海。北北東〜、ツリィの陸)」


「あんまり16方位で表す事無いと思いますよ」



「釣れた!」←モコロー

「早⁉︎」


「男が釣れた!」

「あなたじゃ無理ですw」


「あと客も釣れたよ」

「いらんいらん」



↓ツリィ

所詮初心者しょせんしょしんしゃ我方強人がほうきょうじん

釣神遊戯ちょうじんゆうぎ楽勝楽敗らくしょうらくはい


「さる舐めかかりて、負けばかたはらいたきなぁw

なおこたりそ?

(そんな舐めてかかって、負けたら恥ずかしいなぁw

油断するなよ?)」


心配無用しんぱいむよう我負確率がふかくりつ、ZERO。

向勝確率こうしょうかくりつ、ZERO」


↓モコロー

「やったー!釣れた!」

?」



モコローが次々と、魚を釣り上げている。

あと1匹釣れば、勝利だ!


一方、ツリィはZERO匹であった。


「………」

↑スライム


「………苦素くそ苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素苦素」


ツリィが突然ノートを出し、何かを書き始める。


↓ツイスタマゴ

「え、ちょ、何に書いてんですか!」


↓ツリィ

心野脳富心のノート

「道徳心 取り戻そうとしてた」



矢馬井手やばいて本当庭負毛留ほんとうにまける!」


「モコローさんはあと1匹で勝てますよ?w」


はーーーーーーーー⁉︎…真紗科まさか損奈訳そんなわけ…」



ツリィは腰を振って釣り竿を動かした。


「それ若干 表現がアウトな気がします」

早口はやく白無糸しないと



モコローが最後の1匹を釣り上げる!!!!!!


ツリィは呆然としていた。スライムが彼を笑う。


ツイスタマゴが叫ぶ。


「良かったですねぇ、モコローさん!

さぁ、モコローさん、モコローさんを返してもらいましょう!」


「苦素…黒練手山流くれてやる


ツイスタマゴはツリィからモコローを受け取った。


「残すところ、あと2人ですね。残りのモコローさんはどこへ行った事やら……。

あれ、あなたが釣った奴…なんかデカくないですか?」


「え?」

↑モコロー



モコローが釣り上げた魚は、まだ上空にいる。

そしてその魚が落ちてきた!



ズドカァァァァァァァァァァァァァァン



ドォォォォォォォン



「………で、デカいウツボ⁉︎」


どうやら最後に釣った魚は、巨大なウツボだったらしい。


巨大ウツボは雄叫びを上げ、暴れ回る!

そこら辺の家やテトラポッドが粉砕した。


「グォォォォォン、グオオオオオオオオオオングオオオオオオオオオオン」


「「うっさ!早く逃げよ!」」


やつ我複逃勝われふくとうしょう!」


「…モコローさんたち、早くこちらへ!」


3人は、ツリィやスライムを囮にして、逃げていく!


↓ツリィ

待手夜まってよ寝絵ねぇ超虎ちょっと

止目的やめてーー!

待手まって助系店たすけて汚願家史間巣おねがいします!ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」

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