第4話 ワニさん
「すいませーん」
カウンターの奥に声をかける。
だがなんの反応もない。
僕の声だけが静かなオフィスに響いた。
何人かの異形の人が振り返った。
「これでだいたいのことはわかるんだ…それでもだめだったらこの『スタッフを呼ぶ』のボタン…わかるな…小さい赤いのを…押すんだ…そうゆうのはあんまりいないけれど…特に君みたいな若いのはタブレットやスマホの操作なんて簡単だろ…」
いきなり後ろからワニのような人に話かけられた。
大きいし怖い。
だけど親切にカウンターのタブレットをつかみ僕によく見えるよう丁寧に教えてくれた。
「あ…ありがとうございます…まだ転生したばかりなので…」
「みんな最初は初心者さ…」
ワニさんは大きい片目でウインクすると、また自分のタブレットに視線を移しなにやら操作を始めていた。
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