そうか、病んでいるからヤンデレなのか。


 意外と好きな人が多いとされるヤンデレ。
 妹と同じくらいにリアルとの落差が激しいとされるヤンデレ。
 どうやら一口にヤンデレといっても、色々なタイプがあるらしい。

 見つけてみよう、あなたに合った病的な愛のカタチ。




「ヤンデレ」というのがあって、ほっとくと大体修羅場だったり流血沙汰になるというのは知っていた。
 しかし、ここまでタイプがあったというのは新鮮だった。

 束縛、依存、執着、狂気……
 話タイトルだけで不穏でしかないが、なかを開くと想定通りの内容だった。


 すべてのタイプを通読してみて分かったことがある。

 ヤンデレというのはおそらく、自分かパートナー、または両方を「人間」ではなく「モノ」として捉えている。「あなたは私のモノ」という台詞は、割かし文字通りだったりするということだ。

 モノだから躊躇いなく可愛がれるし、干渉してもいいし、なんなら壊してもいい。相手の都合なんて知らない。なぜなら「モノ」だから。勿論、自分や相手の「まわり」の都合なんて背景未満だ。
 これだけ聞くと、とても好かれるとは思えないのだが、ヤンデレのずるい点は自分もその扱いを受ける準備があるし、なんなら自ずから欲するところにあるのだろう。
 必要とあらば自分を消し、相手に愛を注ぐ道具になる。その真っすぐさに惹かれるのだろう。まあ「愛されなかった自分を愛してくれるなら誰でもいい」という悲しき事情もあるのかもしれない。

 とはいえ、共依存以外を認めない関係というのはやはり病んでいて、それ故にヤンデレなのだろうなと思った。

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