3

夜12時過ぎ・・・

もう寝ようとベッドに入って目を閉じた。





あと少しで眠れるところで・・・













「寒~!!!ただいま~!!!!」






と、夜中なのに野球部のように声の大きな男が帰って来た。








「リビングも・・・寒~!!!」








と、騒ぎながら・・・









私の部屋に入ってきて・・・









「暖房ついてないのか~!!!」









と、また大騒ぎしながら・・・








服のまま・・・マフラーもしたまま・・・









私のベッドの中に入ってきて・・・。









「冷たいよ!!私が冷たくなるから!!!」







温かい布団の中が、一気に外の冷たい空気になる。







「時間も遅いし、今日は寒過ぎる!!!

ちょっと・・・温まるだけでも!!!」





「だから、コート買いなって!!」





「マフラーあるし!!」





「もう、それはいいから!!」





でも・・・結構ガタガタと震えているし、本当に寒いようで・・・。





暖房をつけようとリモコンに手を伸ばした・・・





その時・・・






「・・・ンッ」






突然、キスをされ・・・







布団の中で態勢をスルッと変え、私の上に覆い被さり・・・






キスをしながらも、マフラーを取り、器用に服を脱いでいく・・・。







何ヵ月ぶりかの、勝也からの誘い・・・







でも・・・







「今日は、ありがとな・・・。

給料とか出ないから、俺の身体で!」







と・・・。






「絶対にそうだと思った・・・。」





「だよな!?」






勝也が笑いながら、私のパジャマを脱がしていく・・・。




布団の中・・・

お互い裸になりながら抱き合い・・・

お互いに身体を少し動かしながら、舌を絡ませ合い・・・




勝也の呼吸が荒くなる頃には、冷えきっていた身体も熱いくらいで・・・

むしろ、汗が吹き出ていて・・・




「あつっ・・・、布団、いい?」




「うん・・・私も勝也が熱過ぎて・・・」





そして、布団を床に落とした合図で・・・




久しぶりに、勝也の本気の試合が始まった・・・。





“お給料”の分なのか、





“お礼”のつもりなのか、





久しぶりに、かなり本気で・・・





攻められ続け・・・








「も・・・っ私の負けで!!」





負けを認めても攻撃は止まらず・・・





「もっと・・・ホームラン打てそうだから・・・っ」





勝也まで、野球に例え始めるようになり・・・






最後は、苦しいくらい強く抱き締められ・・・







試合が終わった・・・。







達成感どころか、疲労困憊で・・・。

グッタリとしていたら・・・

勝也が腕を広げてくれたので、頭だけ動かし腕枕をしてもらった。





勝也のシュッとした胸に手を回し、少し強めに抱き締める・・・。






「あのお客様・・・よく誕生日だって分かったな?」




「うん・・・。」




「会社でちゃんと秘書出来てるんだろうな、すごいな!」




「うん・・・。」





もう、眠くて限界で・・・





最後にそれだけ返事をして、瞼を下ろした・・・。





勝也がギュッと強く抱き締めてくれたのは、感じていた・・・。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る