第2章 魔王の逆襲

第8話 間話

俺が下ったことを見るや、黒猫魔王様はしっぽをふわりとふり解毒魔術をはった。

倒れているみんなの体は緑色の光に包まれた。


「じきに目を覚ますじゃろう。じゃが、その娘は回復に時間がかかるぞ。死にかけながら魔力を絞り出していたからな。魔力障がいが残るかもしれぬ。」


ガラドは死に瀕しながらも俺のことを救ってくれた。

これからは、俺が守らなければと決意を固める。


「それで、これからはどうするのですか。一応、魔王様を封印するというのが旅の目的だったのですが。」


俺が聞くと魔王様は笑った。


「はっはっは。そんなことも言っておったな。まあ、せっかくここまで来たついでじゃ、聖地イヴァシュカは破壊して更地にしてしまおう。」


さらっと恐ろしいことを口にした。


「じゃが、その前にやるべきことが残っておる。我が弟子に毒を盛った者どもに礼をせねばならぬ。この国と隣国マガトを攻め滅ぼす。我輩の復活を宣言し、魔王軍を招集するのじゃ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る