第11話

タバコも吸わないので、ライターもない。火をつけることもできん。まあ、それが正解。こんな狭いところで火でもつけたら、すぐに息苦しくなるだろう。横になって、走馬灯のように人生を思い出しながら、これまで生きてきた時間を反省しよう。うん、こういう時、『俺がいないのがおかしい。』と思える可能性があるのが、会社の連中だけってのが、既に反省点だ。ここから無事出られたら、もっと社会に関わるように努めよう。以前もどこかで、この決意はしたな。あちこちに顔を出して、役がどんどん回ってきて、嫌になって抜ける。そんな繰り返しだった気がする。じゃあ、趣味。結構長続きしないんだなこれも。自分より詳しいやつを見ると、そこで我に返ってしまう。スランプになっちまう。昔見た漫画で、『スランプになるのは、ある程度、その技術が身につき始めて、細かいところが気になり始めたってことだから。伸びる手前の状態だ。だからそこで辞めてしまうのは勿体無い』*なんてセリフがあったな。壁にぶち当たっては、それに沿って歩いてきた。*迂回路ばかり探してたかな。

※「スランプに〜」漫画「ミステリと言う勿れ」3巻のセリフ。正確には、「自分が下手だってわかる時って目が肥えてきた時なんですよ。(中略)だから下手だと思った時が伸び時です。」だった。全然違う。でも、この言葉を胸に下手な駄文を書き続けている。

※「壁に沿って歩いてきた。」 よく見りゃ、漫画『行け!稲中卓球部』作者:古谷実 の中のセリフだった。原文は、また探します。

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