第2話
毎朝、職場に行く前に時間を潰しているこの神社。山際の崖のところ、ギリギリ2台止められる空間がある。ちょっとした隠れ家だ。朝の少しの間は、ほぼ誰も来ない。私は、そこで、いつもお茶を飲んだり、本を読んだりして過ごす。職場へ行く数十分。この時間で、職場へ行きたくない気持ちを少しリセットしてなんとか、かんとか職場へ向かう。二十年来のルーチンだ。それが、今日は裏目に出た。昨日まで降り続いた雨は。このへんの地盤をゆるくしていたのだろう。『いつかこの崖崩れるな』と思っていた。実際少し崩れていた。『まあ、地震に遭って崩れたのならしょうがない。それも運命。』なんて考えてた。はっきり言おう。実際に崩れて下敷きになったら、そんなことは思わない。運命?クソッタレだ。そんなもん。後悔で、太平洋が渡れそうだ。今のは、『後悔』と『航海』をかけてみた。*わかってもらえただろうか。
※使い古されている。おじさんは、こういうしょうもないことを言わずにいられない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます