48
yasunariosamu
第1話
土砂に埋もれている。正確には、止めてた車の中で、車ごと土砂に埋もれた。真っ暗だ。48万キロを共に走ったこの愛車、なかなか頑丈にできていて、車の中の空間は、維持してくれている。だが、ドアが開かない。後部座席にまわってトランクから出ようとしたが。それも無理っぽかった。エンジンは、かからない。電気はつくみたいだ。と思ったら消えた。バッテリー載せ替えたのは、いつだっけ。思い出せない。こうなると窓も開かない。昔買った『車載用消化器』*を思い出した。しばらく、車に乗せて、人を乗せた時に自慢して話してたが、あれどこやったけ。結局買い替えのタイミングで飽きて買わなかった。あれがあったら、窓ガラスを破る尖ったハンマーがついていたのに、いつも『欲しいものは欲しい時にはない。』人生の真理だ。
※車載用消化器 Amazonで調べてみた。『YPシステム 消棒RESCUE 車両専用二酸化炭素消火具 シートベルトカッター&ガラス破砕先端部付』で売り出されていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます