第55話(第二章第13話) さらにその先へ1
この攻撃力があればモンスターを倒せることがわかりました。
それを知ることができてよかったのですが……。
三階に上がるまで一体も出てこなかったというのに、あれからやたらと遭遇するようになりました。
三階で十三体(最初の一体含む)。
四階で十八体。
五階で九体。
六階で二十四体。
七階に至ってはなんと五十二体。
ちょっと道を間違えて、行ったことのない場所に足を踏み入れてしまったら、なんか広い空間があって、そこに大量のリスセフが待ち構えていて……。
取り囲まれてはいませんが、私の方が素早さが遅いため出会ってしまったら戦うしかなく……。
なんだったのでしょうか、あの空間は……?
二度と行きたくないです。
そんなことがあって、なんとか辿り着いたボス部屋前の
あっ、ちなみにこのダンジョンにも聖水の祠があって、防御バフポーションをつくる際に使ってしまっていたので補充しています。
このダンジョンでは四階の上り階段付近にありました。
今の私はこんな感じです。
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名前:セツ レベル:33(レベルアップまで196Exp)
職業:薬師(生産系)
HP:46/46
MP:192/67(+1)
攻撃:86,802(×2,622.44)
防御:106,568,915(×2,684,355.56)
素早さ:61(×1.04)
器用さ:72
装備:『寒熱対策のローブ』
『防塵ゴーグル』
『魔力のペンダント』
『速さの白い靴』
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セツの所持アイテム一覧
・帰還の笛
・特大フラスコ(聖水)16/16
・特大フラスコ(聖水)16/16
・特大フラスコ(聖水)16/16
・特大フラスコ(MP回復ポーションL Lv:4)15/16
・特大フラスコ(猛毒薬L Lv:3)16/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・特大フラスコ(空)0/16
・フラスコ(空)
・緑の魔石×55
・赤い魔石×54
・青い魔石×74
・黄色い魔石×203
・黄金の魔石×52
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・緑のE魔石×232
・錫のE魔石×156
・青錫のE魔石×7
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緑のE魔石はリスセフから回収したものです。
ここまで来るのに四時間以上かかっているため、現実ではちょうどお昼になる頃です。
スムーズに来れていれば二時間くらいボス戦ができていたのですが、相当な数の敵に見つかってしまったので仕方がありません。
続きは夜、ですかね。
……………………
夜。
私はゲームを再開しました。
時刻は④の八時四十分。
この世界では朝になるのですが、迷宮っぽいダンジョンの中にいるため朝だと感じられるものはないのですが。
今から大体八時間(ゲーム内で)くらいはやれるはずです。
③の間は、現実で家のお手伝いをしていてまったくログインできていませんから、イベントの順位がどうやっているのかがちょっと心配になっていたりします。
兎に角、ボスの連戦を行いましょう。
……
…………
……………………
一回目、緑プディン五体。
伸し掛かり攻撃をしようとしてきたので、相手の倒れ込む力を利用して投げて倒しました。
攻撃力を強化しすぎたあまり投げた相手が飛びすぎてしまって別の個体に当たり、その当てられた固体も消滅させてしまったりしていて、ちょっと可哀想なことをしてしまったという気がしました。
倒そうと思ってやったこととそうじゃなくて倒してしまったのでは感じ方が違いますね……。
あんなに猛毒薬で倒しているのに……。
この戦いはちょっと思うところはありましたが、難なく勝利することができました。
気を取り直して二回目です!
一回目同様に緑プディン五体との戦いです。
攻撃を仕掛けてきた緑プディンを投げた先に別の緑プディンたちが列をつくっていました。
一体目に当たっても威力が弱まることはなく、その後ろにいた二体目にも三体目にもぶつかってそれでも勢いは衰えず、四体纏めて壁に衝突して消えていきました。
残った一体が私を見てひどく怯え、助けを求めるかのように逃げ惑っていました。
なんか、罪悪感を覚えます……。
私、緑プディンから嫌われそうですが、それでも、私も命がかかっているため手加減なんてできません。
心を鬼にして倒しました。
それから……。
三回目も四回目も、緑プディン五体。
五回目、錫プディン一体。
六回目から九回目まで緑プディン八体。
十回目、錫プディン二体。
十一回目から十四回目まで緑プディン十一体。
十五回目、錫プディン三体。
十六回目から十九回目まで緑プディン十四体。
二十回目、錫プディン四体。
二十一回目から二十四回目まで緑プディン十七体。
そして二十五回目、錫プディン四体。
相変わらず投げて錫プディンを倒します。
パンチとかキックとかできればいいんですけど、私はこれしかできないので……。
竹刀とかが使えれば別の攻め方もできなくはないんですけど、あいにく薬師は武器を持てないようなので、やっぱり投げることしかできません。
無事、錫プディン戦を終えて、深呼吸。
このあとにはあれがやってきますから。
私はしっかり心構えをして開いたゲートへと向かいます。
案の定、閉まりました。
後方から感じる禍々しいほどの気配……!
これだけの気配がしていれば、目で見なくてもそれが迫ってきているのが把握できます。
私は振り向いてすぐにそれを掴んで投げようとしました。
ですが……。
「――あっ」
――パァアアアアアアアアンッ!
相手の動きが速すぎた所為でしょうか?
間合いが詰まりすぎていて、私の指が相手の身体の中に突き刺さってしまいました。
これも私の攻撃とみなされたみたいで、相手は黒い粒子となって消えていきました。
青錫プディン戦、勝利です。
……え? いいんですかね、これ……?
いいということにしましょう!
考えても仕方がありません!
二十六回目から二十九回目まで緑プディン二十体。
三十回目、錫プディン五体。
四体から変わらなかった錫プディンが五体に!
三十一回目から三十四回目まで緑プディン二十三体。
三十五回目、錫プディン六体。
三十六回目から三十九回目まで緑プディン二十六体。
四十回目、錫プディン七体。
四十一回目から四十四回目まで緑プディン二十九体。
四十五回目、錫プディン八体。
四十六回目から四十九回目まで緑プディン三十二体。
そして五十回目。
私は異様さを感じ取ります。
――現れたのが錫プディン八体だったから。
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