本能に抗う人類

@Yendor

第1話

⒈はじめに

 いかに人類は進化し、知能を発達させ地球上で特別な存在となり得たのかを考えてみたい。宇宙に地球が誕生したのは46億年前、地球に生命が誕生したのは36億年前、何もない惑星に生命が誕生するまで10億年かかり、さらに途方もない年月をかけ進化し、現在では多種多様な生物が存在している。しかし人類が現れたのは600万年前とされ、生命誕生からの経過では1/600程度の短い期間で急激な変化であったことがわかる。他の生物とは全く別もののように思われるかも知れないが、生命の原理とも言うべき基本的仕組みは、地球上に存在する全ての生命に引き継がれている。その仕組みは、サイクルを形成することである。サイクルとは3つ以上の状態を継続的に移行することであり、状態移行には、「全ての物は、低位の安定した状態に移行する」と言う真理に基づくものである。因みに生命体の定義は代謝を行うものとある。またサイクルは100%の再現で周回するのではなく、揺らぎながら周回しているため多少の外乱に対しては復元力がある。しかし過度の外乱に対しては壊れることがある。物質的に安定したサイクルを維持するすることが本能の現れであり、そこには何らかの意志が介在する余地はない。また本能は幾度もの外乱に反応するうち、サイクルの揺らぎ、反応速度を変化させ、同じ外乱に対応すべきプロセスを蓄積し、条件反射的に対応するようになる。この蓄積が知能の現れである。さらにどの様に、発達、進化したのかを考えてみたい。

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