桓玄1 霊妙なる桓温の宝
○晋書
乳母たちが桓玄を抱いて桓溫のもとに訪れると、そこには占術者も必ずと言っていいほどついて回った。彼らは言う。
「この子の重さは、他の子の二倍ですぞ」
桓溫はこの末っ子を溺愛し、重んじた。4歳のときに桓温が死亡。後継者に指名を受け、
7歳となり、喪が明けると、
「彼らが、お前の家を支えてきたのだぞ」
桓玄が涙し顔を覆うと、人々はこの子は只者ではない、と思った。
成長すると父譲りの瑰奇な風貌、大雑把でありほがらか、広く芸術に通じ、文章を得意とした。常にその才覚及び家門を自負し、良くも悪くも豪快なふるまいをしたため人々より遠巻きにされた。朝廷からも疑いの目で見られ、加冠しても任用されることはなかった。23 歳となってようやく
○魏書
桓玄,字敬道,一名靈寶,大司馬溫之孽子也。其母馬氏嘗與同輩夜坐,於月下見流星墜銅盆水中,忽如二寸火珠,冏然明淨,競以瓢接取,馬氏得而吞之,若有感,遂有娠。及生玄,有光照室,占者奇之,故小名靈寶。妳媼每抱詣溫,輒易人而後至,雲其重兼常兒,溫甚愛異之。臨終,命以為嗣,襲爵南郡公。年七歲,溫服終,府州文武辭其叔父沖,沖撫玄頭曰:「此汝家之故吏也。」玄因涕淚覆面,眾並異之。及長,形貌瑰奇,風神疏朗,博綜藝術,善屬文。常負其才地,以雄豪自處,眾咸憚之,朝廷亦疑而未用。年二十三,始拜太子洗馬,時議謂溫有不臣之跡,故折玄兄弟而為素官。
(晋書99-1)
島夷桓玄,字敬道,本譙國龍亢楚也。僭晉大司馬溫之子,溫愛之,臨終命以為後。年七歲,襲封南郡公。登國五年,為司馬昌明太子洗馬。玄志氣不倫,欲以雄豪自許。朝議以溫有陵虐之迹,故抑玄兄弟。
(魏書97-1)
なんか魏書追うのとほぼタイミングが一緒だったしと言うことで、ここから晋書と魏書を並列で追っていこうと思います。タイミング次第では魏書の方が厚くなったりするみたいです。それもまた一興。この感じだと
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