第22話 図らずも埋まりそうな年末の予定
ばっさりと発言を斬り捨てられた染め髪の青年は気安く笑い、やや
「小競り合いが嫌なら、本編の攻略に参加するのはどうだ? こっちも対人戦闘で能力値の上昇が見込めなくなってきたし、
渡りに船といった感じで勧誘してくる
「初心者
「半年前のサービス開始以来、進展は “皆無” だ」
仕様上、迷宮の怪物は金目の物を落とさず、プレイヤー側の得られる利益が少ないことに加えて、大規模な集団戦を前提とした難易度になっているため、一向に攻略が進まないのは皆の常識だったりする。
何も知らずに現状で解放されている “鉄樹の森” へ向かえば、
「という訳で、おにーさんたち、うちのギルドに入らない?」
北欧系の血が入っていそうな色素の薄い肌や、銀糸のようにも見える髪が特徴的な娘は椅子ごとにじり寄ろうとするも、片掌を突き出したクリムに
唐突な来訪者を留める一方で、彼女は
「この娘、貴方が呼んだの?」
「あぁ、この前に誘いを受けた勢力の
「“
「……
いくら若者が多い
「
「むぅ、それくらい基礎モジュールをハックすれば私も……」
「論外な手段で張り合うなよ、運営に追い出されるぞ」
無駄に対抗意識を燃やす電子の妖精を
その短い間に考えを
「もう、勧誘の返事は?」
「いや、お前らの反応も見ようと保留した」
「大晦日に今年最後の攻略を仕掛けるから、早く決めて欲しいんだけど……」
攻守に優れた前衛が二人いるのと、いないのでは大違いと
何やら既視感を覚えた史郎の網膜に補助ウィンドウが自動投影されて、フレンド登録の申請に
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