第12話 例え、叶わない方が良い願いであっても
『残りHPゲージ、10%未満の辛勝ね』
『勝てば官軍、苦情は
数々の規制が緩いUnderWorldに
よくこんな状態で勝てたものだと愚痴りつつ、史郎は戦績情報に書き込まれた一勝の表記や、それによって得られた仮想通貨の増加分に着目する。
遠距離特化の慢心
すぐさま戦闘のダメージによる不快感が鳴りを
まだ首に掛けている寝台と繋がった有線式のリングユニットを経由して、その様子を
『気分はどう、大丈夫?』
「あぁ、痛みとかは引き
骨伝導スピーカーや極小のカメラなど、様々な機能が搭載された眼鏡を掛けることで網膜への投射が行われ、視界の中に金髪緋眼の美しい少女が
久し振りとなるVRMMOが楽しかったのか、ぽやぽやした感じのクリムに史郎が所感を尋ねると、
『ん… 私の人生って、大半は某ゲームのNPCだったからね。駆け
「流石に自宅の
少し逡巡しながら言及したのは先刻の勝利で手に入った仮想通貨、ゲーム内の物ではあっても普通に換金できるため、それらを落とさない迷宮区域の怪物そっちのけで皆が辻バトルに励むのも、分からなくは無い。
上手く立ち
その
『ふふっ、倫理規定や感覚制限が
「確かに言い得て妙だな、嫌われないように心掛けておこう」
そう真顔で答えたマスターに対して、非実在のAI少女としては思うところがあるものの、歓喜に分類される
このまま現実の恋人ができない
『それにしても、さっきの近接戦、動きが堂に入っていたよね』
「あぁ、一時期、対戦型の格闘ゲームに
(うぐっ、この浮気者め、許すまぢ……)
私を放置していた原因の一端はこれかと
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