第9話 仮想世界の片隅で厨二セリフを叫ぶ
自由度が高すぎて、もはや脱線気味ではあれど、
それを
仕様上の都合で
(その結果、多くのプレイヤーは素顔が見えない “
事前に仕入れた情報を
「俺の固有兵装は… “
「…… 何気にケモナーよね、私に狐耳と尻尾を生やすくらいには」
「いや、女の子だから可愛いのであって、野郎が
追加のタップ操作により立体画像として投影されたのは黒鉄の械人、犬と言うだけあって
すらりとしている全身を見れば、金属質な部分装甲が
ただし、モブっぽいありきたりな雰囲気は
「ん~、なんか、これと言った特徴が無いのはマスターらしいね」
「うぐっ、日々無難に生きようとする生活スタイルが反映されたか」
ともあれ、いつまでも
「転身、“荒野を駆ける獣 ”」
「ぷぷっ、
「…… 言ってくれるなよ、個別に決まってるんだ」
指差して笑うAI少女に不満を
突然の発光現象が収まると、事前に確認した立体映像と寸分違わない黒鉄の械人が一体、静かに
「あれ、こうして見ると、それなりに格好良いかも?」
「まぁ、変身ヒーローには浪漫があるからな」
黒光りする手甲に
続けて、この姿でしか呼び出せない専用のウィンドウを虚空に浮かべ、各能力値など
「えっと… 特技にある “疑似人格との融合” って、あんまり想像できないんだけど」
『どうだろうな、分離できるようだし、一度試してみよう』
「ちょっ、待って、心の準備が!?」
慌てて止めようとするも
その瞬間、クリムの身体は現化量子の燐光となって
―― 参考情報 ――
通称:ブラックドッグ(高遠 史郎)
分類:獣人系
武器:鉄拳・強脚
技能:聴覚及び嗅覚の強化
特技:疑似人格との融合及び分離(固有)
位階:第一段階
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