第2話 雪降

鳥羽子は泊南に降り立った後、ある農家に拾われた。

鳥羽子はそこですくすくと育っていった。

鳥羽子が8歳の時、泊南に雪が降った。


泊南はあまり雪が降るところではないため、

人々は雪降を見て驚いていた。

ちなみにある農家も雪を見て驚いていた。

鳥羽子はと言うと雪の存在は漢文をみたときに既に知っていた。



鳥羽子と同じ年の子は雪ふる外で、

はしゃいでいた。

鳥羽子はと言うと家でひたすら漢文を見ていたと言う。


農家は言う

「鳥羽子、外で遊んでくれば?」

鳥羽子は言う

「私は雪降るなか漢文を読んでいる。

普通なら雪の新鮮さに興味を示し外に出るだろう。

しかし私がこうして落ち着いているのは雪を知っているからである。

つまり漢文を読んできたからこそ驚きもしないのだ。」


それを聞いた農家は雪を見たときよりも驚いていたと言う。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る