第6話 番の者

 番の者

 僕の体調不良が判明した。僕は両性と言われる存在だった。藤原君に聞いて、初めて知った。夏バテなんかじゃない。そして、レオが怖くなった。お兄ちゃんでいいと言っていたのに、実際は全然違った。ぞっとした。でも知らないよりいい。

 藤原君は前に比べて怖くない。衝動行為についても勉強した。僕の周り全てが恐怖でしかないけれど、藤原君だけは裏切らないと思える。藤原君は、信用できる。僕がどんな態度をとっても、藤原君の僕を見る目は変わらない。揺らがない。もっと早くに気づけばよかった。

 僕の鳥は、完全に藤原君の鳥のボス気取り。小さなふんぞり返った小鳥に笑ってしまう。いつも困った顔に優しさをにじませるオウギワシ。藤原君そっくりだ。ってことは、この偉そうな僕の小鳥は僕そっくりって見られているのかな。それは、ちょっと嫌だなぁ。


「おはよう。小坂、今日は一緒に食堂行こう。いいだろ、フジ」

 宮下君が声をかける。

「僕あんまり食べられなくて、ドタキャンするかもだけどいい?」

「いいよ。久しぶりに一緒なら嬉しい」

 屈託のない笑顔で宮下君が話す。宮下君、久しぶりだな。

「カレーうどん、まだハマってる?」

「当たり前。好みは急には変わりません」

 ぷはっと二人で笑った。

「え? 何?」

 藤原君が声をかける。優しい笑顔。

「小鳥のさえずりだよ~~」

 口をとがらせる宮下君に、声をあげて笑った。


「小坂、久しぶりにお前が目の前にいるって実感する」

 席について小声で宮下君が話す。藤原君は遠くの席で、本当に久しぶりの二人の会話。

「うん。心配かけてごめん」

「いいよ。色々大変だったと思う。腕も利かなくて身体的に不自由な所に、精神的ダメージもあった。俺は見守ることしか出来なかったけれど、友人として言うよ。一人で抱えなくていい。俺も、クラスの皆も、助けてあげたい思いはあった。どう助けていいか分からなかったけど、小坂は一人じゃない。フジほど頼りにならないかもだけど、頼っていいぞ。俺ら、結構優秀だから」

 ビックリして、温かい言葉に反応できなくて、ただ宮下君を見つめた。

「俺たちは、友達だ」

 ニッコリ笑う顔が、僕の涙で滲む。

「ばか、泣くな。オウギワシが飛んで来たらどうするんだよ!」

 俺の可愛い文鳥が、と慌てる宮下君。せっかくの感動が一気に笑えてきてしまった。さすが宮下君だ。

「ありがとう。宮下君は僕の親友だよ」

「当然」

 にっかり笑う顔が輝いて見えた。

「そういえば、聞いたか? フジは、小坂に衝動行動起こしたあと、クラスみんなの前で土下座した。俺たちは怒っていてフジを無視した。フジを許さなかった。オウギワシは身体を小さくして不安そうな日々だったよ。だけどフジは逃げなかった。毎日、クラスみんなに声をかけて、掃除や係の仕事を手伝って。大型の威張ったところも出さず、謙虚に過ごしていた。そんなフジだから、俺たちは許した。小坂を一生守ることを約束してくれた。フジならきっと大丈夫だと思えた。あのレオと言う詐欺師みたいな奴よりいい。小坂、なんであいつ連れて来たんだ?」

 驚く情報に、宮下君を見つめる。

「え? 土下座? みんなが、無視、したの?怒ってくれていたの?」

「当たり前。フジの行動は許されるものじゃないだろ。大人が怒らないなら、俺たちが小坂の友人として怒るさ」

 一気に心が熱くなる。今度こそ、涙が堪えきれずに溢れた。

「おい、小坂。まずいって。オウギワシが来るって」

 泣き笑いになってしまう。

「大丈夫?」

「ほら、来たじゃんか。冤罪だ! 俺の文鳥を食べるな!」

「あはは。分かっているよ。もう授業だから、落ち着くまで保健室行く?」

「ううん。昨日休んで、せっかく来たし授業受ける」

「フジ、席戻りなよ。調子悪そうなら俺が知らせるよ」

「うん、よろしく」

 友達に、囲まれている。じんわり温かいものがこみ上げる。

「あの、レオってやつ。小坂を孤立させるように見えた。あんまり信用するなよ」

 小声で囁く宮下君の真剣な顔にどきりとした。宮下君は結構人を見る目がある。同じ年なのに、しっかりしているな。じっと見つめていると「俺に惚れたか?」とニヤリとする。「ごめん」と、慌てて正面を向いて授業を受ける。横でくすくす笑う宮下君。親友、か。心がホカホカする。

 僕の鳥が、温かいね、と嬉しそうにすり寄った。


 お昼は食堂に向かった。久しぶりの学食。メニュー板が懐かしい。並んでいて、宮下君の背が伸びたことに気が付いた。

「身長伸びたね」

「成長期さ。夏に五センチ伸びたよ」

「じゃ、百七十センチ近い? 一緒の小鳥サイズだと思っていたのに……」

「小坂、大盛りを食うんだ」

 後ろから森本君がヌッと出てくる。毎回僕に大盛りを勧める森本君。そんなところは変わらない。

「だから、食べられないよ」

「食べないとデカくなれないんだぞ」

 森本君に頭をナデナデされる。面白がって石井君も撫でてくる。

「そのうち、藤原君よりデカくなってやる」

 ちょっと悔しくて一言を返す。ブハっと藤原君が笑う。下を向いて笑っている。

「お前、普通量が食えてから言えよ~~」

 森本君と石井君にも笑われる。

 楽しい昼食になった。だけど、やっぱり沢山は食べられなくてケチャップのオムライスを半分。森本君には「少なすぎだ」と心配されて、パンやおにぎりを持たされそうになった。ここ数日で一番食べられた食事だった。


 寮では、二階フロアの談話室で藤原君とテレビを見たり勉強したりする。レオがいないと管理局の大人も出入りしなくて、僕たちだけ。右手で生活するのも慣れたけど、藤原君が先を読んで完全サポートしてくれると安心する。眩暈や気持ち悪さが出るとすぐに抱き上げて、休める場所に運んでくれる。時々、藤原君の膝上で抱えられるようにして休ませてくれる。大きな身体に守られて布団より気持ちいい。頼り切って寄りかかる。逞しい身体と藤原君の匂いに胸がドキドキする。藤原君の腕の中は優しい。


 学校が終わると、一階の売店に寄り二人でお菓子を買って寮に向かう。テレビを見ながらダラダラする時間に必須アイテムだ。コレが美味しい、コレはイケてない、と言いあう相手がいると食欲も出る。嘔吐することも無くなった。

 ここ数日で体調が良くなっている。

 お風呂も藤原君と入る。退院後から部屋のユニットバスでシャワーをするだけの日々だった。それまでは一階の大浴場に行き、悠々と入浴タイムを過ごしていた。右手だけで、背中は洗えない部分が多い。ま、流せばいいか、とほっといていた。藤原君にお風呂はどうしているか聞かれて正直に答えた。それじゃだめだよ、と大慌てで反論された。俺と入ろう、とその日から一階の浴場に行っている。全身くまなく丁寧に洗い上げてくれる。めちゃめちゃ恥ずかしい。そして、藤原君は勃起している。そんな素振り見せないけれど、ソコはめちゃ興奮している。気にしないようにしても、目に入る大きなモノ。大きな体や綺麗な筋肉に、毎日ドキドキする。横を見ると髪が濡れた色っぽい顔。心臓が、ドンッと飛び出しそうになる。

「背中、ごめんね」

 左半分に残る赤黒い共有痕。

「もう痛くないよ。フジには一生償ってもらうからいい」

 一言、横暴に言うと満面の笑み。

「もちろんだよ。初めて、フジって呼んだね」

「あ、クラスの皆が呼ぶからつられた」

「せっかくだから、名前で呼んで」

「……ルイ」

「うん。涼にはルイって呼んで欲しい」

「僕も名前でいいよって言う前に呼ぶなよ」

 ルイ、涼、と何度か呼び合って、バカみたいだと笑った。

 洗い場では、オウギワシとタヒチヒタキが水遊びしている。相変わらず僕の鳥にやられっぱなしのオウギワシ。ほほえましい光景だった。


 一週間で、レオが戻った。とても機嫌がよく、お土産だと服や靴を買ってきてくれた。レオに、藤原君が支えてくれるから、傍に居なくていいよ、と伝えた。寮管理の人に、僕の部屋に出入りできる登録を僕だけにしてもらった。僕のプライベートルームだから、僕の意思が尊重される。

 レオは週の半分をホテルから学校に通うようになった。僕はレオが傍にいないことに安心していた。学校では外国語の先生として普通な態度のレオ。時々調子を聞かれるけれど、機嫌も悪くない。僕は友人とルイに囲まれて穏やかで楽しい高校生活が送れていた。幸せな日々。ずっとこれでいいと思っていた。


 高校三年になった。四月に入ると霧が晴れたように体調が良くなった。体調が良いと気分もいい。食事も美味しい。三年も持ち上がりで同じクラス。春の気候に楽しい気持ちになる四月半ば。進路指導室にレオに呼び出された。一応ルイにも伝えた。

「失礼します」

 声をかけて入ると、レオが一人。フランス保護局の人がついていないのは珍しい。

「日本の春は美しいね。特に桜と菜の花。最高の組み合わせだね」

 にこやかなレオ。

「体調はどう? 安定したかな?」

「うん。去年が嘘のように調子いいよ」

 目の前に飲み物が出される。フランスで眠らされた間に色々されたみたいだから、手を付けない。

「リョウは自分の事、聞いている?」

「両性ってこと?」

「そう。リョウは今、両性として目覚めたんだ。僕と、タヒチヒタキを守って行こうよ」

「それは、困るよ。僕はまだ高校生だし、僕にはルイがいる。僕の番鳥は、ルイだよ」

 椅子から立ち上がり、レオから距離をとる。一瞬だった。自由の利かない左腕を引っ張られる。バランスが取れなくて倒れ込むところをレオに抱きしめられる。抵抗しようとした一瞬で、口元に布が当てられる。しまった、と思う間もなく目の前がグラグラ揺れ出す。

「あれ? 効きが悪いかな。フランスで薬を使いすぎたかもしれないな。まぁいい。リョウ、確認だけさせて」

 なに? 確認って? ぼんやりとしてよく分からない。間の前のレオの顔がぐにゃぐにゃしている。目が回る。

「失礼します。え? おい! 何をしている!」

 ルイの声だ。ルイ、助けて。声のする方に右手を伸ばす。しっかりと握ってもらった。その安心感で意識がプツリと途切れた。


 「気が付いた?」

 目が覚めたらルイの部屋だった。

「うん。僕、どうなった?」

「大丈夫。間に合ったよ。レオが服を脱がせている途中だった。心配で入ってみて良かった」

「レオは?」

「ぼくなら、ここに居る」

 声のする方を見ると、護衛を侍らせた不機嫌なレオ。

「俺は、いつかレオと三人で話をしなくてはいけないと思っていた。良い機会だから、しっかり話をしたい」

 共有スペースから持ってきたであろう椅子に座っているレオ。起きたら頭がスッキリしていた。水を飲んで、僕も背中を起こす。

「まず、俺から。今後、小坂涼に一切関与しないでもらいたい」

 レオに向かってルイが一言。怒りをにじませたレオが睨む。

「何様のつもりだ。偉そうに。僕とリョウはパートナーだ。国家の契約なんだよ。お前こそ僕の邪魔をするな。そうだ。アメリカに帰るといい。手配してやろう」

「国同士の決めたパートナー契約は、本人の意思で覆すことが出来る。国際保護法だ。それに、小坂涼は、すでに俺の伴侶だ」

「なに?」

 ガタンと椅子から立つレオ。

「正式に入籍した場合は、国の決めたパートナー契約は白紙になる」

「いつだ! そんな暇はなかったはずだ!」

「俺はアメリカ国籍がある。同性婚が認められている。十八歳から結婚できるから、すでに四月上旬で婚姻した。国際郵便とICT面談の意思確認で受理されている。ついでに、アメリカの両性保護を行っている政治団体に涼を要保護対象登録した。フランスで強制的に両性に覚醒させられた経緯も伝えた」

「くそう! ガキだと思って油断した! タヒチヒタキはどうするんだ! タヒチヒタキを守れないじゃないか! この可愛い綺麗な貴重な鳥を、鳥の住む環境を守るには、新たなタヒチヒタキの分身鳥を産まなければいけないだろう! 僕にはそれが出来ないんだよ! リョウだけが頼みの綱なんだよ!」

「あの、落ち着いてよ、レオ。僕の両親は、スズメと鳩だよ。僕は、一般鳥に急に生まれた絶滅危惧種。無理に生命を作らなくても必要があればどこにでも生まれてくると思うよ。これまでフランスで、タヒチヒタキ保護のために強制的なことしてきたみたいだね。でもそこには生まれなかったんだよね、タヒチヒタキ。それこそ、無理してもダメだって神様が言っているんじゃないかな」

「そんなことは無い! 現にぼくはタヒチヒタキの両親から生まれた最後の鳥だ! 僕が引き継がなくてはいけないだろう!」

「それこそ、そっちの勝手な都合だ。涼には全く関係ない。フランスの保護局も目を覚ますといい。レオ、お前もだ。すでにアメリカ保護局と両性保護団体の庇護を涼は受けている。アメリカでは、徐々に絶滅危惧最高位の者が特殊な身体を持つことの公表や、性的利用がされないように保護する動きがある。絶滅危惧種の動向は、自然の流れの中で見守っていくことが大切じゃないのか?」

「知ったような口を利くな!」

「レオ、まずはレオのしたことを全て涼に打ち明けて、謝るべきじゃないのか?」

「お前が偉そうに言うな!」

 こんなに激高するレオを初めて見た。肩の黒鳥も羽をばたつかせて興奮している。僕の鳥は終始オウギワシの羽の中に守られていた。椅子を蹴り飛ばして、退室していくレオを見送った。保護局の人は、いつもと変わらず後ろを歩いていく。レオの後姿に孤独と寂しさが見えた気がした。


 「ね、あそこまで言って良かったの?」

「大丈夫。バレないよ。婚姻届けは嘘だけど、両性保護団体の知恵を借りたんだ。他人の戸籍を見ることは出来ないしね」

「策士だなぁ」

「涼のためならね。はぁ、緊張した」

「え? 緊張していたんだ」

「当然だよ。上手くいかなきゃ涼が危険な状況になるだろ。今日だって、レオはお前の男子宮が成熟したか、触って確かめるところだったんだぞ」

 男子宮を、触る? 考えてしまい一気に恥ずかしくなった。と同時に青ざめる。

「あの、僕、大丈夫なの? やられちゃってない? に、妊娠は?」

「ばっちり未遂で助け出しました、お姫様」

「ありがとう~~、ルイ!」

 笑いながら抱き着く。ルイに抱き着くことも甘えることも、すっかり馴染んでしまった。今なら、ルイが番鳥と胸を張って言える。

「ね、ルイ。卒業したら本当に結婚しようよ」

 がばっと顔を上げて、僕を見つめる。

「いいの? 俺と結婚してくれるの?」

「いいよ。性的な事も、いいよ。多分ルイなら、大丈夫。僕、ルイのこと、好きだ」

 とたんに、両頬を大きな手で包まれて、上からキス。あまりに急で驚くけれど、顔を固定されていて動けない。何度も触れるだけのキスを繰り返す。キスと共に、涙が落ちてきて僕の顔を濡らす。待って、と言おうとして開いた口に急に舌がねじ込まれる。

「うぐ~~」

 喉の奥で声がこもる。僕の全てを舐めつくす勢いのキス。頭がぼ~っとして、身体の力が抜けたころ、ようやく解放された。荒い呼吸と目線で、無言の抗議をする。慌てて僕の顔をタオルで拭うルイ。

「ごめん。ちょっと、我慢がきかないくらい嬉しくて…‥‥」

「うん。すごく、分かった。けど、卒業するまでは、キスまでにして。体調良くなったから男子宮が成熟していると思う。その、性交して妊娠とか、怖い。まだ高校生活楽しみたいし。卒業して大学かな、働くのかな、それも決めてからにしてほしい」

「そうだね。卒業後の生活とお金については心配いらないよ。俺、爺ちゃんの不動産いくつかもらっている。賃貸マンションと立体駐車場もあるんだ。不労収入があるから、困ることないよ」

 不労収入? 知らない言葉。

「よく分からない。知らないけど、お金持ちってこと?」

「平たく言うと、そういうこと。ちなみに、この国立学校に来ているほとんどの家庭がお金持ち」

「本当に? 宮下君も?」

「そうだよ。宮下君ちは大きい会社だよ。海外事業も多く手掛けている総合商社の一人息子だよ」

「げっ。お坊ちゃま君か」

「この学校はいい人選しているよ。クラスの人を見ても、皆、家庭環境も人格も良い。ここに来られて良かったよ」

「それは、僕も思う。意見を押し付けてこないし、僕の非常識さも受け入れてくれたし」

 顔を見合わせて笑う。

「一番の良かったことは、涼に出会えたこと」

「衝動行為さえなければ完璧だったね」

「それに関しては、ほんと一生頭が上がりません。ごめんなさい」

 あはは、と笑いあう。苦しかったことを笑い飛ばせる今の状況が、心から嬉しかった。

 藤原ルイはかけがえのない僕の番鳥だ。


 一学期終了と共に、レオがフランスに帰国した。驚いたのは、いつも護衛についていた三人が、レオの恋人になったこと。三人まとめて、だ。さすが愛の国。保護局の三人は常にレオを守るようにしていた。それは、特別な感情からだったようだ。レオの悲しみも孤独も全てわかっていたようだ。あの寂しそうな後姿が、愛に満ちた穏やかな後姿に変わっていた。最後に僕に「ごめん」とつぶやいた。僕は、「レオはお兄ちゃんだよ」と伝えた。レオは少しだけ、泣いた。また日本に来ると言っていた。一緒にご飯でも食べよう、とルイが提案してくれた。

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