第四章 生命賭す一瞬 6
悪い事というものは必ずわかってしまうもので――例え二人が純愛で結ばれたとしても、主君の愛人、誰か一人のものである女性と関係に陥るということを倫理的に考えれば、やはり善い事の範疇には入らないとして――、一か月後、その噂は速やかに、そしてまことしやかに宮廷内の人々の口の端にのぼった。
戦争時の密偵の噂には全く関心のない国王だが、こういったことには非常に敏感に反応した。なんといってもお気にいりの愛人と将軍の不倫の話なのだ。
オルノス将軍は直ちに捕らえられ、私室は完全な監視下に置かれ、彼は裁判にかけられた。何を言われても答えず、彼は終始無言で――……まるでもうこの世に未練はないとでも言いたげな、湖のような静かな瞳であったという。
ズヴェイラの方には今のところ何の咎めだてもなかったが、他の愛人が彼女の留守中部屋からオルノスより渡された手紙を奪い、それを公表して、とうとうオルノスの有罪は明らかになった。こういう場合はいつの世もそうだが地位の低い者の方が咎められる。そしてこの場合、立場の低い者、とは、誘いをかけた者のみであるらしい。
再三に渡る審問にオルノスは一言も口をきかなかった。
時には目を伏せ、唇を固く結んで前をしっかりと見据えていた。その瞳には何の濁りもなく、間違ったことはしていないとでも言いたげだった。
「彼女に罪はない」
これがたった一度だけ彼が口にした言葉だという。
今日も朝から玉座の間において裁判が続けられている。大臣たちや彼らとつるんでいる愛人たちは何としてでもオルノスに罪を認めさせ、そしてズヴェイラも共犯だといわせたいのだ。そのために連日のように裁判を行なっているのである。国王は、声高にオルノスを罵った。聞いている方が耳を塞ぎたくなるような口汚い言葉の連続であったという。
であるのに、相手となったズヴェイラには未だ何の咎めもない。
まただ、誰もがそう思ったに違いない。
国王あなたという人は――……自分に都合の悪いことはあくまで知らないふりをなさるというのですね。ズヴェイラと不倫したオルノスは憎いが、ズヴェイラだけはなんとかして無傷で済ませたい……
これが内密のことならばまだよかっただろう。しかし話は宮廷内でのレベルにまでなっている。公の場でも平気でそんなことをしようというその国王の分別のなさに、皆が皆、いい加減に嫌気がさしていた。オルノス将軍はまだ同情の余地があるがそれでも悪事は悪事である。
人々は心を鬼にして彼を裁くことに全力を尽くした。オルノスの不幸は、国王に対する嫌悪感を忘れようとするかのように誰もが彼に矛先を向けたことだろう。しかし彼はそんなことはお構いなしだった。
どうせ……彼女と結ばれる前のあの空虚な日々はなかったも同じ。
ひどい苦痛の毎日だった、己れの想いを表に出せないというのは……しかし今は違う。 なんという充実感。これなら自分は死んでもいい。いや、空虚な長い人生と引き替えに充実の後の数か月を手にしたのだ。自分はそういう男。あんな苦痛が永世続くような長い年月は、生きていても仕方がない。後悔?
そんなものはないし、したこともない。
今までで後悔という思いを味わったというのなら――それはあの日。彼女を褒美に望まなかったあの日。しかしそれも今は遠き日々。思い残すことなどもうない。
オルノスの身体を、熱い想いが伝わっていく。冷たい部屋の中でそれは、あたかも身体そのものが炎のように。愛という名の、熱い熱い狂おしい炎。
雲母の屏風
長河漸く落ちて
常娥は
「……」
正にあの人そのものだ、オルノスは思った。
常娥。美しき月の女神よ。
照らされる青い部屋……オルノスはその美しくも冷たい死の光が己れを貫くのを悟ったような気がした。
翌月十一の月―――。裁定が申し渡された。
オルノス将軍は死刑。再三に渡る申し開きを拒み、その態度は不敬極まる。情状酌量の余地は一切なしとの判断である。また愛人ズヴェイラは何のお咎めもなし。この差は明らかに国王の個人的感情に拠る差別であったが、それに異論を唱えるほど勇気のある者は誰一人としていなかった。ズヴェイラは罪されることを免れたが、宮廷内での彼女の立場がひどく苦しくなることは、変わらぬ寵愛を受けていても猶、揺るぎない事実であろう。
オルノス将軍にはしかし、恩赦が与えられた。それは、死刑を免除するという事以外に何でも一つ希望をかなえるというものであった。さすがに彼の今までの彼の功績を無視できない上層部が国王に進言したのだろう。元々死刑という刑の内容がおかしすぎるのだ。
いいところ四年以上の閉門なのを、国王の感情ひとつでこうなったといってもおかしくはない。
今までこういった恩赦は多く与えられ、そしてそれらの多くは刑執行の日延べという形で行なわれてきた。執行の延長は最高三年。誰もがオルノス将軍がこれを希望すると信じていた。
しかし彼はそれを希望しなかった。自らの身を滅ぼした恋の相手・ズヴェイラに逢おうともしなかった。
彼が希望したのは、
あの楽師の歌を一晩中聞くこと。
天下にその名を轟かせるあの玉の喉を一晩独り占めしたい、彼はそう申し伝えたという。
心ある人、そしてオルノスに影ながら味方していた者たちは一斉に息をついたという、あいつらしい、どの国の国王も、あの喉を一晩独り占めした者など過去にも未来にも存在すまい。何と彼らしい粋な望みなのだ。浅ましく刑を日延べすることなどよりもずっと美しい、潔い終わりだ。
その話を聞きスキエルニエビツェも支度にかかった。三日間歌を歌うのをやめ、部屋の湿度に細心の注意を払い、蜜で喉を潤し発声だけを続けた。リュートの弦をすべて新しくして念入りに調律し、その腹も柄もすべてぴかぴかに磨いた。そしてとうとう明日オルノスの元へ赴こうという時、彼女は廊下でアリエイテス将軍と出会った――いや、将軍は彼女を待っていたのかも知れぬ、柱に寄り掛かり腕を組んでじっと立っていた。
スキエルニエビツェは軽く会釈をして通りすぎようとし、すぐ側まで彼女が来て相変わらず前を見たままのアリエイテスが、低く強く言った。
「愚かな奴だ。女などに構わなければ長生きできたものを」
スキエルニエビツェはかっとなって振り向き打ち据えるような声で言った。
「愚かなのはあなたよ」
スキエルニエビツェは顔を上げた。腕をほどきこちらを見るアリエイテスに構わず続けた。
「死を恐れることと人を愛することは同義だと――……私に教えてくれた人がいたわ。 誰かを愛し大切に思うからこそ彼らと逢えなくなるのは恐ろしい、だから死を恐れる人間は誰か一人でも人を愛していると。恋人でも友人でも親でもいい。でもあなたを見ていると死ぬことを恐れているようには見えない。死を恐れない人間は結局誰も愛していないのよ。そんな人間に――……あの方の気持ちがわかるはずがありません」
スキエルニエビツェは駆けるようにしてそこから去った。
残されたアリエイテス将軍は――彼女の背中をじっと見つめ、しばらく茫然としていたが、やがてふっと自嘲するように笑い、低く呟いた。
「……そうかもしれんな……」
所詮俺は……そういう人間なのだから――。
次の晩、梶(表萌黄・裏濃萌黄)の鮮やかな襲を纏い、スキエルニエビツェは暗く寒い地下牢を訪れた。鉄格子の前には彼女の為に分厚い座布団ともたれかかるための脇息、そして暖をとる為の火鉢が二つも置かれた。
オルノスは壁に寄り掛かって膝の間に顔を埋め、灯りと人の気配が近付くのに気付いて顔を上げた。
「……君か」
寒い地下牢、薄い毛布とろくでもない食事のせいで、オルノスの頬は不精髭で覆われ、落ち窪み、ひどくやつれていたが、その瞳の光は変わらなかった。そう、彼はこんなことで自らの尊厳を失ってしまうような男ではなかった。
「お招きにあずかりまして」
スキエルニエビツェはにっこりと笑って分厚い座布団の上に座った。シュル、梶(表萌黄・裏濃萌黄)の色をした絹が微かに衣擦れの音をさせてそこに広がる。
「無理な願い事をしてすまなかったな」
オルノスも口元に笑みを浮かべて言った。
「いいえ……恩赦に私の歌を望んでいただくなんて、楽師冥利につきますわ」
言いながらスキエルニエビツェはリュートの調弦を始めた。
「お望みの歌はございますか?」
「任せる」
ホロン……
スキエルニエビツェの白い指が止まり、口元はわずかに笑みに歪む。
「それでは喉が渇れるまで……」
雪は山堂を擁して 樹影深し
ホロロロロ…………
「続いて塞下曲……」
惨惨として寒日没し
北風
将軍 疲兵を
却きて入る
殺気 黄雲と成る
「……」
オルノスの瞳が一瞬だけ遠くなった。
いつかの自分もそうだった……戦に身を置き、戦い、勝つことの充足感。
思えば国王のためにすべてしていた事。逆恨みするわけではないが、どうして自分は現在の汎胤国王に仕える将軍だったのだろう。ふと思った。もっと仕えがいのある主君は他国にも山といたろうに。
「まったく意地の悪い女だな」
スキエルニエビツェはにこやかに顔を上げた。
「皮肉にしか聞こえん」
「まあ……そんなつもりではありませんわ。お懐かしいかと思って」
「それが皮肉だというのだ」
二人は同時に笑いだした。死の影に取り憑かれているとは思えないほど明るい声だ。その笑い声はしばらく地下牢に響き渡り、二人の談笑の序章ともなった。
「次は何を聞かせてくれる」
「なんなりと……夜は長うございます。恋の歌から季節の歌まで」
「千夜一夜だな」
「ふふふふふふ……」
スキエルニエビツェの少女のような朗らかな笑い……春の風のようだ。
その二人の笑いと話し声を聞いていた人影は、ずっとずっと地下牢の階段に佇んで硬直していたが、歩きだすか引き返すか悩みに悩んで、結局元来た道を戻ってしまった。供の者も連れず、一人灯りを手に、彼女はゆっくりと階段を引き返していった。
今私があの場所へ行くことは……
何にも勝る罪。あの楽しやかな時間を侵してはならない……
すみれ色の瞳を閉じて、彼女はその時自分の身の振り方を決意した。
君を尋ぬるも遇わず 又た空しく還る
怪しみ来たる 詩思 人骨を清むるを
門は寒流に対し 雪は山に満つ
ポロ……
ォォォォォンンンン……
故人に遇わずんば 誰と共にか賞せん
〈 礬頭の山は家のほとりにそびえ、磬口梅の花は川のほとりに咲いている。
友人と会えなければ、誰とともに一足早くこの春を楽しもう。
と思っていると、氷を打ち割る音がして、一艚の舟がやって来た。〉
「……美しい歌だな……」
ホロン……
あたかもオルノスの呟きを聞こえないふりをするかのように、リュートは美しい音を奏で続ける。生き物のように、その白く細い指という職人によって描かれた美しい音の絵。
百千の寒雀 空庭に下り
忽然として驚き散じ
地下牢でその声は、一晩中響き渡っていた。
その日ズヴェイラは国王のいる玉座の間を訪れた。正装し、明らかに愛人としてではなく国王を訪れた人間としての立ち居振る舞いであった。人々は微かに鼻白んだが、彼女の現在の立場を思って結局何も言わなかった。不倫をしたといっても、彼女が国王のお気にいりの愛妾であることに変わりはない。
「国王陛下にお願いが……」
「なんだねズヴェイラ。お前の頼みならなんでも聞こう。言いなさい」
うなづき、顔を上げるズヴェイラをアリエイテスが複雑な顔で見つめている。
「……慧燕領内里冠への定住、出家のご許可をお願いいたしたく……」
!
玉座の間に衝撃が奔った。汎胤国王の愛妾の立場を捨て、また元の暮らしに戻ろうというのか。いくら罪を侵したとはいえ、せっかく責任を問われていないのだから残ればいいものを。そしてなにより、里冠はオルノスに与えられた領地だ。そこへ定住したいということは、つまりは。出家したいということは、つまりは。
アリエイテスの顔が目が醒めたような面立ちにサッと変わった。
しかしそれがズヴェイラには耐えられないのだ。自分も加担した罪のせいで人一人が死に、自分は何もお咎めなしなどと、どうして我慢できよう。所詮は宮廷の暮らしに向かぬ性分、これをいい機に、私は一生あの美しい故郷で余生を静かに暮らそう。そしてあの将軍――自分をあんなにも愛してくれた将軍の分も生き、彼の冥福のために生きよう。
「……ズヴェイラ……」
国王は絶句し、立ち上がって硬直している。
「……お許しいただけますか」
「――い、いかん! それだけはならぬ!」
「ですが陛下……」
「ならん!」
「――」
悲しそうに眉を寄せたズヴェイラの顔を見てずっと黙っていたアリエイテスが、今ズヴェイラが玉座の間に来てから同僚の噂話やひそひそ話に一切耳も貸さなかったアリエイテスが、敢然と一歩前に進み出て言った。
「陛下。我々の前でズヴェイラ殿の頼みならなんでも聞こう、とおっしゃったではありませんか」
「黙れ!」
「いいえ陛下。
一国の王たる方が公の場で約束を簡単に反古してよろしいとお思いですか。約束なさった以上はお守りするべきです」
ズヴェイラはアリエイテスの顔を見た。無表情で冷たくすら感じるその横顔、こちらをちらりとも見ず、国王を吃と見据えている。
――なるほどお前の選んだ女
アリエイテスはそっと瞳を閉じた。
「……」
――大したもの
「ならぬと言ったらならぬ! ならんならんならん!」
国王は癇癪を起こして立ち上がり、顔を真っ赤にして抵抗し、足を力一杯踏み鳴らした。そこにいた誰もが、唖然としてそれを見守った。
ズヴェイラはそれを、しずやかに見つめていた。それはまるで、彼女のなかでわかっていた回答のようでもあった。
「…………わかりました」
長い長い沈黙のあと、彼女は低く言った。
「なに、わかったか。わかったのならもうよい。下がって……」
国王が下がってよい、と言おうとしたその時、ズヴェイラは懐から素早くなにかを取り出し、一気にそれを飲み干したかと思うと、その顔が見る見るうちに青ざめていき、彼女はその場に卒倒した。
「!」
一番初めに反応したのはアリエイテスだった。
「毒だ」
吐かせろ、彼は低く叫んだ。近くにいた兵士が駆け寄った。アリエイテスは倒れたズヴェイラの側に素早く近寄って脈をとった。
彼女は唇の端から血を流して、すでにこと切れていた。
「……」
アリエイテスはため息をついて首を振った。
「な……なんと」
国王は突然のことに、絶句してしまって二の句が継げない。こともあろうに、自分の愛妾が、自分以外の男と不倫した挙句にその男のために出家したいと言い出し、あまつさえ自殺してしまった。
これは、どういうことなのか。
「すぐに彼女の部屋を改めろ」
しかし、国王が命じるよりも早く、アリエイテスが近習たちにそう伝えていた。
ズヴェイラの私室はさっぱりと片づけられていて、出家するよりも、自殺することを見越していたかのように見受けられた。そのことを近習の者が報告すると、国王は顔を真っ赤にして玉座の肘置きに指をこれでもかというほど食い込ませ、
「……では覚悟の上のことであったというのか」
と呻くように言ったという。
このことは、公然の秘密として処理された。
愛妾ズヴェイラは宿下がりした、と、公式には伝えられている。しかし、地下牢のオルノスに真実を告げる者はいくらでも残っていたようだ。
「ズヴェイラ殿が……?」
「文を預かっております」
震える手で、オルノスはその分厚い手紙を開けた。
『オルノス将軍
あなた様がこの手紙をお読みになる頃、わたくしもうこの世の者ではないでしょう。 あなたとと関係してあなたが死刑になり、自分ひとりだけが助かり愛妾として生きていくには、この地は厳しすぎます』
「……」
オルノスは信じられない気持ちでその筆跡を目で追っている。その字は、特別乱れているようには見られない。
『あなたの想いにほだされてあなたを愛してしまったわたくしもまた、同じ罪を負うべきなのでしょう。ですが陛下は、決してそれをお許しにはならないでしょう。ですからわたくしは、自ら死を選びます』
衝撃が胸を衝く。
『この世では結ばれないわたくし達ではあったけれど、いつかどこかでまたきっとお会いできると、信じております。あなたのわたくしを想ってくださるあの熱い想い、あの氷も溶けてしまいそうに熱い想いがあるのなら、いつか、どこかできっと』
そのときこそは、愛し合うふたりとして結ばれましょう。
手紙にはそうしたためられていた。
「――」
オルノスは顔を上げた。
なんということだ……よりにもよってあのひとが自死を選ぶとは。信じられない気持ちでもう一度手紙を見つめると、追伸が書かれていた。
『最後に、わたくしはあなたと出会えて、幸せでした。冷たい宮廷、嘘偽りばかりの宮廷、決して本音を言うひとのいない宮廷で、あなただけはわたくしに本音でぶつかってきてくださった。あなたの愛があったからこそ、わたくしはこの選択をすることができたのです。 わたくしはようやくこの地での幸せを掴むことができたのです』
「……」
ではまた、どこかで。
アリエイテスは今、峠から眼下を見下ろす山の上にいる。
サラサラサラ、心地よい衣擦れの音は宮廷ではあまり聞かないものだ。なぜかというとそれは、襲ではなく唐衣の衣擦れの音であったから。
「……行くのか」
「ええ。長いこと一つの場所にいるのは性に合わないから」
「そうか……気を付けて行け」
スキエルニエビツェは礼を言う代わりににっこりと微笑んだ。
玉座の間の一件……彼女も耳にしているのだ。
「あなたがいれば、なんとかなるわね、この国は」
「――」
スキエルニエビツェはスッとアリエイテスの脇を通りぬけ、そして裏口から静かに出ていった。ここから出ると街を通らずに下山できる。
柱に寄り掛かり、腕を組んで、アリエイテスはその後ろ姿をずっと見つめていた。
気のせいだろうか、風に乗って微かに歌声が聞こえてきたような気がする。アリエイテスは腕をほどき、わずかに首を振りながら、静かに城に戻っていった。
天に
地を抜いて八州分かる
晴雪
時有りてか
真銀将軍オルノスの処刑より前に、スキエルニエビツェは汎胤を去った。
たった一瞬のために命をかけた男の事を胸に……。
璣――その碧は大地の緑、寛大かつ深淵なる愛は大地の愛と云われる。しかして大地は 寛容と豊穣のみにあらず、忍耐と破壊の衝動を持つものなり。世の者は心して聞け、恋は下に恋ありて下心、愛は中に心ありて真心と。恋は嵐、己も相手も粉粉に砕く嵐、愛は相手を思いやる一陣の微風、嵐収まりて微風となるかそのまま全てを破壊せしめるか否かは己の生き様による。だが恋を侮るなかれ愛は必ず恋より始まる苦しみを乗り越え、耐えた者のみ愛を得ることができる。忘れるなかれ愛は、己の身を挺してでも相手を守ることと知れ実に璣は、恋の第五星と並び愛の星大地の星として世に伝ふ。
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