第二章 紫星の風 1

 ポロ……ン……

 春のうららかな陽射しの差し込む、暖かい日である。河原には大勢の行き交う人々、山を下りる者あり、また上る者もあり。その中には、旅人、旅の行商、または河原での宿や商売をしている者たちも当然のことながらいる。中でも一番目立つのは、籠背負いというこの地方独特の商売をしている男たちで、彼らは普通の笠を被って日除けにし、背中に背の高い竹籠を背負っている。 彼らはそれに人を乗せ、急流や水位の深い所などを渡れない女・子供老人などを主な相手に仕事をしている。最も、よほど慣れた旅人でない限り、この渓谷の急な流れは越すことはできない。 だから彼ら籠背負いは、たいてい深い谷が目前に待ち構え、ごうごうと恐ろしい音をたてて暴れ回る流れの側の岸辺で客を待っている。

 彼らは山の上の国・琳藍に辿りつくのにどうしても必要不可欠な存在である

 今日もまた、多くの籠背負いが河のほとりを行ったり来たりしているのが見える。

 ロォォォンンン……・

 琳藍は山の上の国である。渓谷に囲まれ、辺りは森と山である。また山自体が鉱物を多く含み、世界的に有名な大理石の産地でもある。そのため山を流れる川の色は何とも不思議な青鈍色(ブルーグレイ)で、鉱質の水であるため魚は一切住んでいない。正に絶壁ともいえる高く高く聳える崖と崖の間を、濁った水色の河が流れるというのは、そうどこででも見られるという光景ではない。

 ポロロォォォ……

 そしその比較的人通りの少ない河原に、軽やかなリュートの音が響き渡る。溶けいりそうに、悩ましくそれでいて涼しい音が。

 砂利ばかりの河原を、一人の籠背負いが歩いている。大分上流に近付いてきたのか、あちこちに大きな岩が点々と見られるようになってきているようだ。籠背負いは、その河原を黙々と歩いている。彼が背負っている女こそがスキエルニエビツェ、そしてリュートの弾き手であった。籠の天辺から付けられた日除けの下で、彼女は運んでもらいながらそうしてずっとリュートを弾いているのだった。

 この地方の食べ物のせいか、男たちはとても背が高い。平均で六尺(約百八十センチ)を少し越える。籠の高さはそんな彼らの首の後ろ、だいたい客の腰辺りが来る程の高さである。

 琳藍までは朝早く麓から出発すれば日暮れには着くが、足を使う人間はほとんどいない。 鍛えた足で行くところまで行けるという旅人くらいなもので、男だとて油断すると急な上りと砂利に足をとられ疲労すること著しい。であるから、体力も人並み、歩くことに慣れているとはいえ、山を上るなどとんでもないというスキエルニエビツェが、籠背負いを使ったのも別に不思議はない。

 ……ォォォォンン……

 ザアアアアア……

 妙なるリュートの音に合わせるかのように、遠くから激しい流れの音が聞こえてくる。 急流はまったく不規則にやってくるので、油断はできない。急流をしばらく行くとまたゆるやかな流れ、そしてそのゆるやかな流れをしばらく行くとまた急流が来ると、そういう連続なのだ。

 河原には場所ごとに宿もある。たいていは流れのゆるやかな河原の奥で、秋の夕暮や冬の盛り、雪に閉ざされた音のない幽明な景色を見にきたり、わざわざ歌を読みに来る風流人が非常に多いためと、また多くは一日で山頂に着けない旅人のためだ。

 サアアアアア…………

 小気味のいい河の流れを聞きながら、スキエルニエビツェはリュートを弾く手をやめ、ふと日除けのおかげで眩しい思いも暑い思いもしないですむ日陰から目を上げて河に目をやった。

「……」

 口元には微かに笑みが浮かび、しばらくしてまた気ままにリュートを気の向くまま指の向くまま爪弾き続ける。籠背負いは急流を渡るとき以外は河原を歩いているので、大理石の肌を所々むきだしにした大きな岩が無造作に転がる砂利ばかりの河原を、スキエルニエビツェはもうずっと目にし続けていた。

「姐さん、この先でちょいと休みをとるよ、いいかい?」

 籠背負いが歩きながらスキエルニエビツェにそう問い掛けた。昼下がりで、春とはいえ相当強烈な陽射しであったから、風は涼しかったがそれでも汗が出るほどだった。籠の上で、しかも日除けがついているスキエルニエビツェがそうであったのだから、籠と彼女を背負っている籠背負いは汗だくであっただろう。朝から歩き通しで一度も休んでいなかったので、疲れているだろうと思っていた矢先でもあり、無論スキエルニエビツェは

「ええいいわ」

 と答えた。しばらく歩いて籠背負いは、河沿いに歩いていたその足をわずかに山側へと向け、方向を変えた。

「下ろすよ」

 大きな岩の側で彼は籠を下ろした。岩は日陰にはならないものの、河の流れのすべてを知っているかのようなおおらかさでずっと昔からそこに座っていた。場所は河沿いから離れてはいるが、河から見えないというわけではない。

 腰を下ろした場所は泉が湧いていて、これも山の鉱物のためなのだろうか、ひどく浅い泉の底には、金春色(ターコイズ・ブルー)の瓶を陽に透かしたような透き通った美しい色が沈んでいる。水の色なのか、地の色なのか。玻璃のようにきらきらと光る様を見たときは、スキエルニエビツェも思わず声を上げたものだった。

「きれいね」

 籠背負いはすでに側にあった手頃な岩に腰掛け、煙管をふかしていたが、それを聞いてにこやかにこたえた。

「だろう? この辺はここに通い慣れている人間じゃないとわからないいい場所が沢山あるんだ。この泉も穴場でね、夏の暑い日なんかにここで休んでいると、もうひとがんばりしようって気になるもんさ」

 また側には幾段にも重なって小さな谷ができており、山のさらに上から水がさらさらと流れていた。何度も何度も砂利に洗われてきたのか、そこの水は嘘のように透き通って澄んでいた。そしてすぐ先の本流の河に続いている。

「ここの水は飲めるんだよ。まああっちの河の水も飲めないことはないけどね、色がああだろう? 誰も好んで飲んだりはしないよ」

 籠背負い自身泉の水で顔を洗いながらそう言った。この泉の水も飲めるようだ。

「ところで、姐さんは楽師なのかい?」

 籠の上に置いたままのリュートをちらりと見ながら、籠背負いは穏やかに尋ねた。

「ふふふ……まあね」

 スキエルニエビツェは含み笑いをしながら河の澄んだ水をその手に掬った。

「いい音だなあ……いつもきつい傾斜も、おかげでひどく楽だったよ。音に聞き入っているとね、なんだか幸せだったね」

「ありがとう。楽師冥利につきるわ」

 話をするだけでも労働というものは気が紛れるものである。その上美しいリュートの音であったのなら、人と人の会話以上に心を和ませたというのもうなづける。ただの楽師ではない、彼女はどの国の王もこぞって欲しがる玉の喉の持ち主なのだ。

「姐さんはこれから琳藍行きだね」

「ええ」

 短く答え、スキエルニエビツェはスッと視線を下に落として静かに尋ねた。

「……あなたもでしょう? 琳藍ってどんな場所なの」

「そうさなあ」

 煙管を口から離して、煙を吐きながら彼は空を見上げた。

「いいところだよ。月並みだけどね。毎年河の氾濫で頭を悩ましちゃいるが城下の人間はいい奴ばっかだし、政だって不服はないね。

 まああったところで、オレみたいのがどうにかできるってわけでもないけど」

「国王はどんなお方?」

 密かにスキエルニエビツェの黒い瞳にキラリと光が奔る。

「そうだな……恐ろしい人だね。いい意味でも、悪い意味でも。

 公平だし賢い方だしとても風流を解する」

「ならいいのよ」

「え?」

「なんでもないわ」

 スキエルニエビツェは手を振って否定した。

「……まあ、可もなく不可もなくというやつだね。王宮じゃあ昔から相当揉め事が多いけど、それを国政に反映しないってのが王家のいいとこだ」

「揉め事…………」

「今の国王は小さい頃父親を亡くして、長いこと叔父にあたる人と従兄と争っていたって話だ。オレはまだ産まれてなかったからな。それから母親に毒杯を渡されたこともある」

「……母親……が、……―――誰に?」

「息子にさ」

 籠背負いは声をひそめて身を乗り出して言った。

「結局ばれたんだけど……前の王妃は自分の息子で夫の忘れ形見で次代の王に毒を盛ろうとしたのさ。恐い話だねえ」

「……」

「まあ余計な金や権力があるっていうのは、ろくなことじゃないってことさ。なあ?」

「ふふ……そうね」

「さあそろそろ行こうか」

 籠背負いは立ち上がって煙管の灰を懐の鉄の入れ物にいれた。スキエルニエビツェは籠に歩み寄りスッと籠に腰掛け、「掴まっててな」という籠背負いの言葉に素直に従い、そして籠ごとまた担がれた。

 ロ……オオオンンン……

 ひとしきり河辺を歩き始めるとまた、妙なるリュートの音が河の水や山の木々に吸い込まれ跳ね返って響き渡る。この日のスキエルニエビツェの着物は旅なので当然襲ではなく唐衣で、色は菫(表紫・裏淡紫)。紫というのは彼女のような女をひどくなまめかしく、しっとりと美しく見せ、表も裏も紫というある意味ではどぎつい色合いを山の緑が静かに和らげている。紫と山の木々の緑、非常に美しい取り合せである。唐衣ほど便利なものはない、スキエルニエビツェは時々思うことがある。襲というのは特権階級だけが着るもので、彼女が襲を纏うのは王宮に雇われているときのみだ。唐衣と襲のおおきな違いは、唐衣はまずひきずらない。生地も一枚で季節によって素材が違ったり上から上着を着たりして温度を自由に自分で調節する。だいたい足首のあたりに裾がくるようになっていて、袖はだいたいが優雅に長くなっている。唐衣用の襦袢の上に唐衣を纏い、帯をすればそれだけでいいという、まったく簡単なものではあるが、よほどきちんとした場合―――――戴冠式とか、国葬とかの場合―――――以外には、公の場でも着ることができる。普段着にも無論着ることが許される。庶民の女たちは、普段小袖に袴といういでたちから、ちょっと気合いを入れたい日には唐衣を着る者が多いようだ。また襲というのは宮廷に住む女にしか許されない特殊な着物で、肌着として着る直衣、その上に袿、そしてここで腰帯を前で縦結びにし、その上から衣、つまり重ねて色を楽しむものを纏い、季節や寒暖によって上から表着と呼ばれるものを着る。袿は上半身と下半身とに分かれて着るものではなく一枚にできていて、袴にはなっていない。

 そして特権階級の襲、庶民の唐衣と小袖に袴といういでたちに唯一共通しているもの、それが「色」である。農婦などが着るものを除けば、それらはきちんと色分けされている。襲で桜といっても、唐衣でも小袖に袴でも、桜と表現すれば、それは表白・裏赤花の着物の色のことなのである。

 夕暮に琳藍に到着し、これから家に帰るという籠背負いと別れ、スキエルニエビツェはひとまず宿をとった。この時間に王宮にいくというのもせわしない。そしてまた王宮について少しばかり知っておかなくてはならない。三日の間彼女は国王について色々な話を巧みに聞いて回った。いいとも悪いとも、判断しかねる噂ばかりで、信憑性が絶対にあるとは言い切れないものばかりだった。

 恐ろしい方だ。残酷だといったほうがいい。

 この間粗相をした侍女が処刑されったって話だぜ。これは本当だ、オレの妹が宮廷に上がってるんだよ。

 恐ろしいのは性格だけじゃない、顔も相当らしい。夜中に国王に会った女官はあまりの恐ろしさに立ちすくんでしまったという話だぜ。

 やっぱりアレだね、若くして国王になったりすると、周りがちやほやするから非人間的になっちまうのかねえ。恐いなあ。

 これらの話を聞いてスキエルニエビツェは、国王について一つだけわかったことがあるような気がした。それは、国王が非常に正しい、それでいて民に等しく不満のない生活をさせることができるような政治を執り行なっているということだった。でなければ、彼らの話は直接彼の政治手腕に対する不満にもつながっていただろう。

 が、そういった不満は一切なかった。聞かれたのはどれも似たようなもの、実はあの恐ろしい顔は先の妃と獣との間に生まれたせいだからとか、夜中に生き血を飲んでいたとか、尾鰭のついた噂話でしかなかった。スキエルニエビツェは支度を終えると、到着して三日後に王宮に向かった。名を告げ用件を告げ、別室で身体検査を受け、玉座の間の控えの部屋でしばらく待たされ、スキエルニエビツェはようやく通された。サラサラとわずかに衣擦れの音をたて、唐衣が動きに合わせて水のように舞う。視線を下に向けたままな

ので、まだ野獣との間に生まれたと噂される国王の顔を見てはいない。しかるべき場所で立ち止まり、スッと座ってスキエルニエビツェは頭を下げた。ほぼ同時に上のほうから声がする。

「顔を上げてよい……そなたの名前は耳にしている」

 想像していたより冷たい声だ、スキエルニエビツェは思った。しかし素直にゆっくりと顔を上げる。

「―――――」

 なるほど、と頭のどこかで納得する自分がいることを、スキエルニエビツェは感じ取っていた。

 国王は、噂に違わず恐ろしい顔であった。

 瞳は、彼女が琳藍に辿り着くまでに見てきた山の緑のどれよりも深い緑だ。しかし黒に近いというのではない。明らかに緑の範疇を越えずに「緑」なのだ。濃く、それでいてどんな薄闇でも光の下でも緑以外に認識しようがない。髪は月の光を切り取ったようん銀の髪。ふだん長さは髪のあたりまであるのだろうが、今はひとつにしばって背に流されている。

 肌は元々白いのだろうが、よく表に出て色々なことをやっているらしい、赤銅色に日焼けして、戦で連勝している勇者を思わせる。

 筋骨は服を通してでもわかるほどに逞しいようだ、恐らく限界にまで鍛えられているとスキエルニエビツェは看破した。背は恐ろしく高い。背の高いのは琳藍の男の常なのだろうか? それにしても高い。六尺半(百九十五センチ)は確実にあるだろう。そして問題はなによりもそう、顔であった。

 その緑の瞳は剃刀を思わせるほど鋭い。細いというわけではないのだ。むしろ切れ長でそれだけなら見た目も涼しげな美青年の条件を満たしてもいようが、鋭いのだ。見られた途端我が身のいずこは切れたのではないか? 思わず錯覚するような尋常ならざる鋭さである。身が竦む。そして絶えず瞳に感情が映らない。これは人形であったかと、ぎくりとしてしまう。鼻は整っていてすっきりしているが、きりりとした口の上にあるとなんだかその鼻筋ですら自分を知らず見据えているような思いに捉われてしまう。唇が薄く、きゅっと締まっているので冷たいイメージはどこまでいっても拭いきれない。そして顔全体を引き締めるようにして一層恐ろしいのが眉である。きりり、という形容では追い付かないほどぎゅっと締まっている。山のような形というのだろうか、整ってはいるが、きつい形の眉であることに相違はない。

「スキエルニエビツェであったか……」

 物憂げに片肘をついて国王は小さく呟いた。呟いただけなのに氷のごとく辺りに存在を知らしめる声だ。

「はい陛下」

「…………」

 視線を下に移し畏まったスキエルニエビツェは視線が自分の身体のあちこちを這うのを感じていた。それほどするどい視線であった。

 しかし不思議と恐れは感じなかった。悪いことはなにもしていないからである。この瞳は、ただ恐ろしいだけではない、裁定の力を持っている。やましいところがあればなによりも恐ろしい。それは、すべてを見抜き罰する力を瞳そのものが備えているからに相違ない。であるから、この瞳は公正そのもの、正しいものはこの瞳に庇護され、間違っていればまず紛れもなく罰を受ける。しかしそれが理解できない人間にとっては、この瞳は間違いなくただ恐ろしいだけの瞳となるだろう。

「今日から宮廷に寝泊りしてもらうのでよいのか?」

 おや……意外に紳士な口調だ。

「はい陛下」

「それでは滞在して頂こう。好きなだけ」

 予想していたよりもこの国王は紳士だ、スキエルニエビツェは立ち上がりながらそんなことを思った。こういう言い方をする、否、できる国王はなかなかいない。スキエルニエビツェが出会った何人もの君主の中でも、過去そんな言い方をしたのはたった一人しかいない。閑竜の国王レッケレイリス、音に聞こえし賢王、勇者の中の勇者と歌われた、半ば伝説の老王であった。

 スキエルニエビツェはその後自分の部屋となる場所に案内された。

 いつもは本当に簡素な部屋で、必要なものだけが揃っている、広くも狭くもない、言うなれば愛敬もなにもない部屋であったが、彼女はそれを不満に思ったことも、心中そういう部屋を与えられて毒突いたこともない。それが当たり前だと思っているし、寒い時に暖がとれ、暑い時に風通しがよければそれでよい。彼女はそこにずっと住むわけではない、どうせ旅暮らしの渡り鳥なのだから、部屋に愛着がわいても困るのだ。

 しかし案内された部屋は広く、居心地がいかにも良さそうで、思わず案内の侍女に

「……間違えられたのでは?」

 と聞いてしまったほどであった。

「いいえ。確かに陛下からこの部屋へお通しするようにと仰せつかりました、スキエル……えーと」

 笑顔で答えた侍女がしかし自分の名前を言うにあたって言い淀んだのを見て、スキエルニエビツェは宮廷に来て一番最初にするべきことは、荷解きでも、歌を歌うことでもないと悟った。

「ごめんなさい、長くてわずらわしい名前なので私を呼ぶ時はスキエルと略するか、あるいはイオシスと呼んで下さい」

「イオシス(紫紅色)……」

「ええ。みんなそう呼びます」

 侍女は助かったとでも言いたげにホッとして笑い、一礼して下がった。

 ふう、と一息ついてスキエルニエビツェは部屋を見回した。ベットは窓際、寝返りを二回連続でしても平気なくらい大きい。窓は大きく広く、バルコニーがついていて脇の扉から出られるようになっている。床は赤い落ち着いた色の絨毯で、ひどく清潔だ。部屋を入った左奥に衣装箪笥があって、開けると四季折々の襲がすべて入っていた。反対側、右には壁ぎわに暖炉がついており、いつでも火がつけられるようになっている。

 いい部屋だ、スキエルニエビツェはそう思った。

 ―――――この部屋は多分来賓用だわ

 それとも自分が思い上がっているのか? しかし、たかだか楽師のために来賓用の部屋を用意するなどとは気はいたこともない。

「とにかく着替えなくちゃ」

 独り言を言って唐衣から箪笥の襲に着替え始め、窓を開けて空気を入れ替え、リュートの調弦をしていると、先程の侍女がやってきて、イオシス様、陛下のお召しでございますとにこやかに伝えた。





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