第29話 答え

 銀色の騎士は反省していた。短慮であったと。魔女や騎士達に混乱を強いて、命さえ奪ったのだ。これから罰が下されるだろう。

 親戚の若い魔女も、一度故郷に戻されて、人間社会について勉強し直しになる。

 こんな小さなことでも戦になり得るし、大変なことなのだと、大魔女はくっついたばかりの頭で騎士を叱った。

 生首になって喜んでいたのは、街で暴れていた緑竜の魔女くらいだ──たくさん暴れたかった、楽しかった、まだ暴れたい、という感想は、後日城に寄せられたが、なかったことにされた。

 ともあれ、戻せる魔女達は元に戻され、王が戻るまでに事態は収束するはず。どんな答えが出てきても、騎士はきちんと受け止めるつもりだ。

「反省とかで済むようなことじゃないのよ」

 マルメイソンが騎士の背後で冷たく言うのは、さっきまで、騎士や魔女達に捕まって網に入り、ギブのところに送られていたからだ。ミハを捕まえることはできなかったが、集まった者達に大魔女が説教するにはちょうど良かった。

「さて我が不肖なる弟子よ、ちょっと頼まれごとをこなしておくれ」

 名付け親の指示で、マルメイソンはもう一働きすることになった。

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