#5 いい服ってなんだろう 11.29

11月29日は〝いい服の日〟だそうです


私 ファッションには興味がありません

裸で歩いて捕まらないように なにか着てる

「なんか臭くない?」と言われないように着替えてる

呼んでくれた人に恥をかかせないように 気はつける


けど 着る事 それ自体が楽しい〝いい服〟に

出会った事は ないです

だって 気が付いたら服に拒否られていたから


小学校高学年の頃には160㎝ 超えてた私

当時子供服って 5才用とか10才用とか書いてあって

もちろん そんなの全く着られない

大人服はSMLの三段階で 色もデザインもお・と・な

泣く泣く そのおばさん服を着ると 袖丈・ズボン丈

が全く合わない サイズを大きくしても 胴回りばかり

大きくなって袖丈は同じ       


人生の大半は 手と足のくるぶしから10㎝程がむき出しの

カカシのような格好で過ごしてきました 

何着たってカッコ悪いです 着る事が楽しくないです

  驚くべきは今 このむき出しだった10㎝の部分が

  顔よりシミだらけになってるんですよ


母には 体が入ったら文句言わずに着なさいと言われ

父はポケットに私の袖丈の紐を入れていて

大きそうな服を見つけると それで計って合えば買ってきました

だから ファッションに選り好みなんか言えなかったんです


そのうち横にもボリュームが出て ブランド物は着るどころか

見る気にもならない青春時代でした


だから 今の〝萌え袖〟は有難い オーバーサイズも有難い

とはいえ 振り返れば おば~はオーバー70!!

着ていいのか 萌え袖!?


てか 今までの自分の知ってる世界観のなかで 

10代~50代 の服装ってイメージできるんだけど

何着りゃいいんだ 70代


私 無口ですけど心は毒舌なんで 町を歩いてて

「オイオイ ばあさん何十年前のワンピースだい」

「じいちゃん お尻がペタンコになったらGパン

 いやジーンズ穿くのはやめようよ」

と 突っ込んでいるうちに 自分の立ち位置も見失って

本当に困ってます


うちら年代向けのお店はないし 

      あっても サイズ合わなさそうだし

冷めたカフェオレみたいな顔色に合う色なんて ないし

かといって 外に出ない訳にもいかないし

サイズのバグったバァのファッションなんかないのに

似合いもしない服 買いに行くのも億劫だし

でも 裸じゃ出られないし  


ああ 朝起きたら バサッと制服着てた中高時代が

服に関しては 一番ラクチンだったなあ~


一度くらい 着たらウキウキするような〝いい服〟

着たかったよぉおお~

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