第6話 運命の3戦目

3戦目のカードが配られる。


入った手は……



♢6♧6♢5♡4♧A



ワンペアか…さっきよりも手が落ちたわね。


ふふん、でもこんな手だったとしても…



「3枚チェンジよ!!」



5♢4♡A♡の3枚を入れ替える。



そして引いたカードは…



7♤7♧7♢



あっという間にフルハウスが完成する。



勝った!!


100%とは言えないもののフルハウス以上の手役をそう簡単に作れるとは思えない。


さあ、対するジャックは………






……………………






……………………






「うーん…」



ジャックは長考を始めた。



何よ…そんなに考える手ってこと?


もう5分も経ってるじゃない…


早く決めなさいよ!!どうせ私が勝つんだから!!





それからさらに10分経過。




気の長い私でも流石にしびれを切らした。


机の上に手持ちのカードを叩きつけ、立ち上がる。




「いい加減にしなさいよ!いつまで待たせるのよ!!」



「まあ、待ってくれよ。風紀委員…この勝負でもし俺が負けたら、それで決着が着いてしまうだろ?少しくらい慎重に考えてもいいじゃないか…それに制限時間も決めていなかっただろう?」



「う〜…確かにそうだけど…でもこのまま日が暮れるまで考え続けられたらたまったものじゃないわ!あなたと違って私は忙しいのよ。じゃあ今から制限時間を決めるわ!あと10分以内に決めなさい!そうじゃないとあなたの負けにするわよ!!」



そう言うとジャックは鼻で笑った。



「勝手にルールを追加するなよ…まあいいけど」



「じゃあ私の時計で10分測るから…」



「いや、いい。もう決めたから」



ジャックはそう言って口元を少し緩めた。



「そう、ならいいわ。どうせ何をやっても勝つのは私なんだから!」



「ほう、相当自信のある手が入ったみたいだな…」



「ええ、それを今から見せてあげるわ!」



「それは楽しみだ。おい、メイド。チェンジはなしだ…」



!!!



チェンジしない?



そうか、そこそこのいい手が最初からこの男にも入っていたんだ…


それを崩してまで手を変えるか、そのまま行くかの長考だったってこと。


でもその手は私のフルハウスを超えているのかしら?


それじゃあ……




「「勝負!!」」




お互いにそう宣言し、手持ちのカードを同時に開いた。

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