第2話 あくやくれいじょうには子分がひつようなのでしゅ
「あくやくれいじょうになるために、まずは、こぶんがひつようなのでしゅ。ちちうえの騎獣とか、母上の精霊みたいに、つおいのがいいのでしゅ」
「そんな藪から棒に。いきなり「つよい仲間」なんて無理ですよ。私の巨大わんこは騎獣というよりも、前世からのインビジブル・フレンドですし、母上の精霊はエルフの里以来の子飼いというか幼なじみたちです。」
「ちちうえには、そういわれるとおもったので、おにわから、ダンゴムシさんをつれてきたのでしゅ」
「食堂に、お庭の虫さんを連れてきちゃダメでしょ。ダンゴムシさんだって、外の気温や、地表の温度に慣れているのだから、お手々の体温では、火傷しちゃうかもしれないでしょ。ちゃんともどしてきて、手を洗って、ご飯にしましょう」
「どうして、ダンゴムシさん、丸くなゆ? アルマジロさんとか、センザンコウさんと、違う? まるくなったら、逃げられなくなぅよ? 他の虫さんたち、丸くならないよ?」
「丸くなって乾燥から身を守っているという理由もあるんだけれども、お話すると長いからー。そういえば理系は、子どもの頃には ”虫派” と ”星派” が多いって聞いたけど。私は......、空気中の埃や、窓の水滴だったような???」
ここで転生者たちの、祖母・曾祖母世代がトドメを刺しに来まして。
おそらく、前世では高貴な家系に名を連ねていたような方々が
「こーれーはー、お尻ぺんぺんね」
となりまして。なぜか、お嬢ちゃんとお父しゃんが並んでお尻ぺんぺんされ、
「蒙古斑の位置がおそろいで、顔はお母さん似だけど、やっぱり父娘なんだなあ」
と、周囲から、生暖かい視線をいただくのでありました。
これは痛い、というよりも、恥ずかしくていたたまれない。
転生者のはずなのに、なんで蒙古斑残ってるのさ、お父しゃん。
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