第2話「訂正する力」②

第一章 なぜ「訂正する力」は必要か


 現在の日本で、訂正する力がかなり失われている。なぜか?それは、例えば政治家などが、自分の意見を変えたとすると、世間からのバッシングがひどくなり、業務ができなくなるからだ。

 意見を変えることは間違いを認めることであり、それは、自分が間違っていると自白するようなものだ。

 なので、意見を変える者に対しての軋轢がすごいので、政治家、官僚などは必死に間違えを認めない方向で話をすすめる。

 間違っていてもそれを認めないので、プロジェクトなどは、どんどん最悪の方向に進む。これではますます日本はダメになる一方である。

 西洋では、時にダイナミックに方針を転換することがある。例えば、コロナ禍であれほど神経質だったイギリスは、ある時期、脱コロナを突然標榜し、ほとんどの人は今はマスクなどはつけていない。

 西洋はこういうしたたかな方向転換をよくする。もちろん、方向転換をするための理論武装をして議論を戦わせてから方向転換を行う。

 こういう点は西洋を見習うべきだと東氏はいう。

 ネットなどの意見をみると、本当に揚げ足取りかと思われる意見がよく観られる。そういう行為が当たり前になった今、人々は自衛のために、無難なことしか言わなくなり、極力自己防衛に徹するようになる。

 それでは議論にもならなくなり、世の閉塞感は増すばかりだ。

 さて、ここまでは第一章の冒頭である。次回に続きます。


※なお、このエッセイ、著者の書いたことと、私の感想が入り乱れて、その二つの区別がつかなくなっている場面があります。

 あくまで、読書感想文なのでご容赦を。

 

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