第一話 続き

「さて、正吉っさんよ、ここがその現場のキャンプ場だ」


「車は駐車場以外は立ち入り禁止だよね」


「ああ、そう聞いてる」


じゃあ、と正吉はめぐみちゃんの靴から再現を発動させる


「よし、めぐみちゃん、その知らないおじさんの車だけど、どの辺にあった車かわかるかい?」


「わかんない」と顔を振る


「とりあえず歩こうか」


「うん」


駐車場を一周して

「だめかぁ」


「めぐみちゃんの記憶を再現で見れないか?」


「スー君、それ昔やったじゃんよ。能力使って、更に使うのは無理だって。上書きされてめぐみちゃんが消えるだけ」


「う〜ん、手がかり無しかぁ」


「警察とか捜索隊も無理だったんだものなぁ」


「いや、あいつらは行方不明にと誘拐の両方で捜査してたからな。その分こっちは最初から誘拐ってわかってるから、その分はデカい」


そして、正吉は考え込んで煮詰まったのか

「めぐみちゃ〜ん、車って周りに何台とか、色とか、わかる〜?」


「正吉、アホな事聞くな。数えてる訳ないだろ」


「ん〜、一台だけだった」


『は!?』


「いやいやいや、ちょ〜とまてまてまて、整理する」


一台?て事は依頼人の家族だけだったって事か?確認が必要だな

ー「もしもし」


「はい」


「たびたびすいません、お伺いしたい事がありまして」


「構いません、何でしょう?」


「キャンプに行かれた時、他の方達っていましたか?もしくは車が何台くらいとか」


「7組くらいでしょうか、、、車は10台くらいはあったと思います」


「ありがとうございます。失礼します」


「正吉、ここの地図を出してくれ」


「もう準備してる!もし1台だったと仮定して探してた」


「おし!じゃあ、一台だけ置いておけるような所は?」


「3カ所、この管理小屋の所だけ」


「そんな所に置くって事は、、、?(ニヤリ)」


『管理人が怪しい』


「だが、どうやって調べる?警察も証拠も無しに動かない」


「こっからは探偵に頼むしかないと思う」


「あ〜、だよな、、あいつに頼むか、、ーもしもし」


そして、いきつけの喫茶店で待ち合わせするのだった


「毎度ありがとうございますぅ〜」


「おう、、、」


「で、どういう理由で私を呼んだのかしら?」


「あ〜、かくかくしかじか」


「ふ〜ん、て事は、まだ確認とかはまだのようね」


「何の事?」


「管理人よ。1年前も今いる人だったとの確認してないのよね?」


『あ』


「辞めてたら、ちょっと追跡難しいわよ」


「、、、色々とお願いしまふ」


「3日ほど貰うわ、前金で10万、もしかしたら追加もするからね」


「、、、、、ツケで」


「、、、、、またぁ?、、ふぅ、しょうがないわね、、貸しだからね。これで2つ」と去っていく


「スー君、、、赤字」


「いや、めぐみちゃんが生きてたら100万だ」


「え!?マジ?」


「マジだ」


「ねぇ、それって嫌なフラグじゃない?大丈夫?」


「だ、大丈夫だろ、、たぶん」



「結果来るまで暇だねー、スー君」


「ん〜だなぁ。依頼人にとりあえず、最初の依頼通り、夢見せて残り5万貰って置くか、時間あるし」


「そうだね」


「ーで、ですね、最初の依頼通り、夢で会いませんか?」


「はい、会えるならお願いします」


「では、〇〇ホテルまでお越しください」



「旦那さんも一緒ですか?追加料金5万いただきますが、よろしいですか?」


「はい」


「では、302号室です、これ鍵です。では行きましょう」


「おい、本当に会えるのか?詐欺だったら訴えるぞ」


「では、辞めますか?」


「ここまできてそんな事できるか」


「なら、そんな事言わないでいただきたい」


「ぐっ」


「それから、部屋から出たら夢は覚めますのでご注意を。どうぞ中へ、では、2人共、私の目を見てください」


私達は彼の目を見るといつのまにかベッドで横になっていた。

「お母さ〜ん、パパ〜」


「めぐみ!?」


声がする方へ目を向けるとめぐみが走ってくる

「ああ、めぐみ、めぐみなの?会いたかった、本当に会いたかった」


「めぐみ!俺も会いたかった、ああ、信じられない、まさかこんな、触れる。間違いない本物だ!」


「今までどうしたの?どこに行ってたの?」


「んっとね、森で大っきい兎さん見てね、んで触りたくて追っかけたの。そしたらね、迷子になってね、」


「ダメじゃない、離れちゃダメって言ったのに、もう、もう、いけない子ね、めぐみ」


「ほんでね、、あ、ごめんなさい、離れて。でもね、その後ね知らないおじさんにね、お母さんの所に送るよって言われてね、」


「なんだと!あいつらか?あの二人組か?」


「ん〜違う、もっとおじさんだった」


「あなた、実は叶え屋さんにもしかすると、生きてるかもしれないと伝えられてるの」


「は!?今見てるこれが幻だとでも言うのか!?」


「そうらしいわ、勘違いする人もいるとか」


「そんな訳あるか!ここを連れて出るぞ」


めぐみちゃんを抱きしめてドアを開けると

「ああ!?まって!あなた!まって!お願い出さないで!」


「何を!?、、」


気がつけば、ベッドに横になっていた

めぐみの靴が落ちている

「バカ!バカ!バカ!出たら覚めると説明されたじゃない!めぐみの代わりに死んでお願いだから」


「う、これ、は!?」


「ああ、ばか、ばかばか、、もっと抱きしめたかった」


ロビーに出るとあの二人組、叶え屋が待機していた

「早かったですね、まだ時間はありましたのに。残金5万と追加の5万で10万お願いします」


「どういう仕組みだ!?」


「企業秘密です」


「ふざけるな!こんな詐欺に払う義務はない!」


「いいえ。きちんと奥さんには、承認得ています」と書類を出す


「もう一度お願いできるかしら?私1人でいいわ」


「ええ大丈夫です。部屋の時間はまだありますからね、差し引いて3万で受けましょう」


「お願いするわ」


「毎度」


「お前、、、(うつむくと)俺もお願いします。すみませんでした」


「毎度」


そうして、一晩すぎ、朝

「おはよう御座います、いかがでしたか?」


「ありがとうございました。満足です。ただ、、、」


「めぐみを連れ出した犯人の目星はどうなんだ?」


「若干ですがついてます。今、探偵の方に調査してもらっています」


「そうか、何か進展あれば教えてほしい。探偵費用もこちらが払う」


「奥さんには、探偵の事は伝えてあります。ただ、この事は警察には言わないでいただきたい」


「なんでですか?」


「誘拐という証拠がないんですよ」


「警察にも見せればいいじゃないか、、あ」


「ねぇあなた、、ぐだぐだとうるさいわ。黙って。お願いだから。ウザいわよ」


「おま、ウザいって」


「叶え屋さん、探偵費用は?」


「前金で11万」


「わかりました。含めて27万、今振り込み予約します」とスマホを操作して「こちらで」と画面を見せてくれる


「毎度」

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