第25話 最初から金を作れよな
「まったく……爺ちゃんに聞いたんすか?」
(ほう……?)
かなり
(それとも……そもそも隠す気が無いのか?)
「ずいぶんとあっさり認めたね」
恩師の孫であり尊敬する先輩の息子は、何故か整えようとしていた髪をまたクシャクシャにかき回して……
「まさか、偉大なチャンプである貴方が……そんな
………何?
「ほう、君が……いや君の祖父にあたる
おっ……年相応に困った顔を見せるなんて、思ったより可愛げがあるじゃないか。
(なるほど、その表情からすると……私と両親との繋がりまでは知らなかった?)
「まったく……いい大人が何を言ってんだか……あ、これはチャンプにじゃねぇよ、ウチのおふくろの事。なあチャンプ……爺ちゃんが“ワシは異世界から転生した錬金術師じゃ!”って
「ふむ……何でそう思うんだい?」
「そんなの……俺でも見た事ねぇからさ。だいたい借金だらけの錬金術師なんか笑い話にもなんねぇよ。出来るってんなら最初から
なるほど、彼は私の言った事を誤解している。思い返して見れば……確かに言い方が良くなかったか。
「君は誤解している。私が言いたいのは……」
「なんすか?
「そこまで知っているのかね?」
驚いた……教授はそんな事まで伝えて……
「この前に事務所で話してたのが聞こえたんすよ。でも、チャンプこそウチの爺ちゃんを誤解してるんす。俺には分かる……爺ちゃんが
「馬鹿な……君は人類があの
「そういや……
「そういう事だ。君もブリッツパンツァーに乗ったなら分かるだろう? あのアプリが無ければ
「そうっすか? でもあの
………?
………???
………???????
「!!! なんだって? !!!」
テツオが慌てて耳を塞いだ。事務所からは何事かと驚いた住人達が顔を出すが、そちらはテツオが手を振って事務所に引っ込ませてくれた。
(いかん。思わず大声を……いや、それにしても、彼の言った言葉は簡単に聞き流すわけにはいかんぞ?)
「改めて聞くが………本当に君が
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます