第五章 月の話


何故だか理由は、分からないが、女性が月を眺めてはいけないという。


かぐや姫の話からだろうか。


竹から産まれた、かぐや姫は、毎晩、月を眺め、そして、月からの使者が来て、月へ帰ってゆく。


訳も無いのに、月を見つめていると、センチメンタルになり、切なくて悲しくなるのも事実。


もしかすると、月に住む宇宙人が地球に住む美しい女性を探しているのかもしれない。


そして、月を眺め、波長のあった女性をいつか、月へとさらってゆくのかもしれない。


まぁ、マンガみたいな話だが。


地球も宇宙に浮かぶ、一つの星。ならば、他の星にも、何かしら生物がいても、おかしくない。


宇宙の星は、いつかは壊れ消えてゆく。


地球も、いつかは壊れ、失われ、そして、我々は、別の星に産まれ、もう地球人なんて言えない時代が来るかもしれない。


そんな地球の危機を知り、宇宙人は自分の花嫁を探し、月から見ているのかもしれない。


女性が何の理由もなく、フッと月を見たくなった時、そして、ある日、フッと居なくなった時……もしかしたら。




女性が月を眺めてはいけない……らしい話。






ー第五章 月の話【完】ー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る