第四章 13という数字の話


13という数字には、何かと……らしい話がある。


建物にある階段の数は、13階段には作らない。


稀に、13階段があるが何かと怪異が起こるという。


犯罪を犯し、死刑囚となった者が絞首刑になる時、絞首台へと向かう階段の数が13だという。


この階段をのぼる時、いったい、どんな気持ちで、のぼるのだろう?


己の犯した罪を悔い改め、被害者に詫びながら、のぼるのか?


己の人生、何てつまらなかったのだと感じ、のぼるのか?


中には、冤罪で死刑になった者もいるだろう?


絞首台へと向かう階段を一段、また一段と、何を思って、のぼっただろう?


そんな事もあり、13階段は使われないとか。


階段の数なんて数えた事なんてないという、あなた。


今度、自分の住む場所の階段の数を数えてみては如何だろう?


もしも、13階段であったなら、あなたの身に怪異が訪れるかもしれない。


とある公園には、13階段だけがポツンとあるという。


いろいろ場所の階段の数…気になりませんか?


あなたの、その好奇心があなた自身を恐怖へと導く。




興味本位で、階段の数を数えてはいけない……らしい話。






ー第四章 13という数字の話【完】ー

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