第7話 武道の神髄に触れて、マジ感動!

  秋葉は同級生である酒井の手首を握った。


 「ひよえ~、女の子の手って柔らけえ~」


 秋葉は異性の女の子のか弱い手首を軽く握りしめただけで感動していた。


 「ちょっと秋葉、しっかり力を込めて握らないと技が掛けにくいじやないの!」


 酒井が秋葉に向かってキッと睨む


 「はっ? もっと力を入れろだって?」


 「こんなか弱い女の子の手首に向かって本気で握りしめるなんて、ちょっと、できないな~」


 秋葉は苦笑いをしながら........


 「じゃあ、ちょっと力を入れて握るね!」


 秋葉は酒井の要求に応える形で力一杯手首を握りしめる。


 秋葉はいじめられっ子で外見もひ弱な印象があるが、握力は80~90程の数値を出す事ができて見かけによらず力持ちな一面があった。


 「良いわ~、 秋葉って見かけによらず力があるのね!」


 酒井は顔を少し赤くしながら秋葉を褒める。


 酒井が握られている手をお腹に引き寄せた瞬間..................


 「えっ!」


 「体が動かない!」


 「体の重心が全部酒井の手に吸い寄せられている感じだ!」


 酒井が引き寄せた手の甲の部分を秋葉の方に向けた。


 「握りしめている手首の下側から物凄い力が伝わってくる!」


 秋葉の体は宙に浮き上がり、道場の壁に向かって跳ね飛ばされた。


 「ぐわ!」


 秋葉は背中から勢いよく畳に叩きつけられ、息が詰まっているのか悶絶している。


 「大丈夫、秋葉!」


 酒井が血相を変えて秋葉に駆け寄った。


 「痛ててて.....!」


 秋葉は照れ笑いを浮かべながら力無く立ち上がる。


 



 


 


 

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