望んで生まれたわけじゃないのに…

短編

私は望んで産まれなかった

母曰く、私の父はクズ男だったらしい

だから避妊具を使用するのすら拒否した挙句妊娠が分かると痕跡すら残さず飛んだらしい

そして母もまた私を産んだことを後悔しているみたいだ

…私だって望んで生まれてきた訳では無いと声を大にして言いたい所だけど言ったところで何か変わることも無い

そして今日もまた母はまた私をストレス発散の道具として虐待をする

「あんたなんて産まなければ良かった」と「なんで男生まれてきたんだ」と「まだ可愛い女の子の方が良かった」とそう言いながら殴り蹴りひたすら暴力を振るう、酷い時は刃物を持ち出し刺しに来ようとする

…あぁ、普通の家庭に生まれたかった

望まれて産まれたかった

私だって家族で仲良くしたい

何気ない会話をして笑い合いたい

…それすら叶わない

だって、産まれる前から私の家庭は崩壊しているから