アスマー部の日常 ~今日から最高の音に出会い、ミリオン再生数を目指すASMR部の日常について報告します。~

ふるなる

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 僕はASMR部に入ってる。そこで最高の音に出会うことを夢見ている。


 最高の音を見つけるためには、まずは、身の回りにある音に価値を見出すことから始まる。そうすることで感性を鍛えるのだ。


 イヤホン型のバイノーラルマイクを、ズボンの下へと潜らせていく。なぜそんなことするかって? そんなの一つしかないだろ?


 そんな時だった。


「はい。乙宮おとみや。ここ答えてみろ!」


 先生が僕を直接指名してきた。

 クラスの視線が集まっていく。


「よそごとしてたんじゃないよな?」

「そんな訳ないですよぉ!」


 それは──


 この授業の終わりかけ。

 今、最高の音を繰り出すことができそうだ。


 溜まってきた────!


 もう、これは出会うしかない!

 やるしかないんだ!!

 録音機能をオンにした。


 教卓から鋭い視線が飛んできた。

 ごめんなさい。先生。僕はこの音を逃す訳ないんだ!!!





 ぷうぅぅぅぅぅぅぅ!!!?!!る!?





 冷たい視線が集まった。



【File.1 おなら】

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