第40話 金髪ヘアにさよなら
☆(糸魚川モナ)サイド☆
放課後になった。
アタシはこの姿では生徒会にふさわしくないと思い康太と別れてから真っ直ぐに家に帰ってから金の髪の毛を黒に染める事にした。
この姿のアタシとはもうおさらばだ。
アタシは変わろうと思う。
思いながら髪の毛を黒に染めてから表に出ると.....そこに母さんとナナがアタシを見ながら立っていた。
笑みを浮かべながら。
アタシは恥ずかしくなりながら「な、何だよ」と反応する。
すると母さんは「うん。モナちゃんの姿を見に来た」と笑みを浮かべて反応する。
訳が分からない。
こんなアタシを見に来てどうなる。
アタシは苦笑いを浮かべながら居ると母さんが「貴方が昔.....お腹に入っていた時。流産を2回経験したの私。.....その中でこうして貴方を.....真面目な娘を育てれて嬉しいわ」と反応した。
「.....母さん.....」
「.....貴方が生徒会を志した事。.....それは心から誇って良いと思うわ」
「そうだね。おねーちゃん」
「.....やめてくれよ。恥ずかしくなる」
そんな感じでアタシは反応しながら口元を手の甲で隠す。
全く.....メチャクチャ恥ずかしい。
考えながらアタシは赤くなるのを必死に抑えながら2人を見た。
すると2人は笑顔を浮かべながら「今日こそお赤飯ね」と反応する。
「だからもう良いってそういうの!」
「何でかしらぁ?」
「おねーちゃん良いじゃん」
「アタシが妊娠した訳じゃないだろ!良い加減にしろ!!!!!」
そんな感じで反応しているといきなり何かが割れる.....(ガシャーン!!!!!)と音がした。
アタシ達は現実に引き戻されながら「な、なに!?」と反応する。
それから音が聞こえた方角に向かう。
そこに.....ガラス片と.....ブロックの破片が投げ入れられていた。
窓が割れている。
「.....」
「.....これは.....何かしら.....」
「借金取りかな.....」
ナナと母さんがそう言う。
アタシは考えながら割れた窓を見る。
そして眉を顰めながら外を見渡す.....だがそこに人影はなかった。
嫌がらせにしては派手すぎる。
そう考えながらアタシは顎に手を添えた。
「.....もしかして大吾か.....な」
「母さん。もうやめよう。そういうの考えるの。とりあえず窓を補修しないと.....」
「そうね.....」
そんな言葉を交わしながらアタシは外から板をくっ付けて補修した。
これで何とか防ぐか。
窓の修繕費がかかるけど.....何にせよ明日じゃないと厳しいだろう。
考えながらアタシは考え込む。
何か不穏な気配がする.....。
「.....警察に訴えないと。.....これは器物損壊だろうから」
「.....」
「母さん?」
「.....でも大吾の事だったらそれは.....訴えてどうにかなるのかな。.....私達の情報は徹底的に漏れているだろうし。大吾が売り飛ばしたから」
「.....」
アタシは「だな」と答える。
確かに父親が外部に情報を売り飛ばしている。
だからこそどうしようもないかもしれないが.....今は警察に訴えないと。
思いながらアタシは警察署に連絡した。
それから投石されて割れた窓を見せたりした。
☆
結論から言って警察は「被害届を出された方が良いと思います」という感じだった。
アタシはその言葉に母親と一緒に被害届を出してから受理された。
警察もアタシ達の事に関してかなり捜査をしている様だが。
一応.....田中も警察署に来たという。
「.....」
アタシは少しだけ考えながら窓を見る。
見事に割れている窓を。
そしてアタシは外を見ながら考え込む。
誰がこれをやったのか。
そう思いながら。
「モナちゃん。今度は貴方が考えているのね。.....考えても仕方がないわ。売られた情報の問題よ」
「.....しかし.....母さん.....」
「嫌がらせが激化しなければ.....もうそれで済ませるしかないわ。私達がどうにかできる問題の領域は既に超えているから」
「.....まあそうだけど.....」
「闇ルートにあったらもうどうしようもない.....闇金の人とか来るでしょうね」
母さんは涙を浮かべながら泣き始める。
アタシはその姿を見ながら.....グッと拳を握った。
それから決意を新たにしながら目の前を見る。
どうしようもないとしても.....最悪だ。
最低すぎる。
「.....おねーちゃん。お母さん.....」
「あ、ああ。気にしなくて良いぞ。ナナ」
「.....そう?」
「.....うん。そうね。モナ。もう考えるのを止めましょう」
それからアタシ達は窓を見るのを止めてからそのままお菓子を買いに行く事にした。
そして表に出てからそのままコンビニに今日だけとアイスなどを買いに行く。
そうだ。クヨクヨしてられない。
何故なら守るべき相手が居るんだから。
守らなければいけない。
「モナちゃん」
「何だ?母さん」
「ありがとうね。色々やってくれて。長女として.....本当に誇らしいわ貴方が」
「長女として当たり前の事をしているだけだ。母さん」
「.....そうね。.....でも.....貴方達の教育に本当に悪いって思っている.....から」
「.....」
母さんは深刻な顔をする。
アタシは考え込む。
それから前を見てから笑顔で「ナナはどんなアイスにするんだ?」と駆け寄る。
そしてアタシは考える。
今は考えている全てを忘れよう。
明るく居よう。
そんな事を思いながらアタシは笑みを浮かべてアイスを選んだ。
母さんも一応.....その姿に今は考えるのを止めた様だった。
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