第6話振り向いて!

夜中の1時に、竹内はコンビニへ行く。王子様の新田君に会う為に。

今夜は長く話したい。

先ずは、左薬指に結婚指輪をしていないこと確認して、肌寒い季節だが新田が夢中になるために、おっぱいを強調した服を着た。

買い物かごに、明日の朝ごはんのサンドウィッチとアイスコーヒーを入れて、レジに向かった。

新田君は、雑誌コーナーで週刊誌の束と闘っていた。

気付いていない。

よし!チャンスだ!私から声を掛けよう。

「すいません、レジお願いします」

すると、新田は、

「申し訳ございません」

と、言ってレジに向かった。

左薬指に指輪をしていない。この、Dカップのおっぱいに溺れるが良い!

「夜勤は大変ですね」

「はい。すいません。385円です」

「……か、彼女さん寂しがっているかも知れませんね?」

「そんな人は居ませんから。お客様、その姿は寒くないですか?」

「……ね、熱帯夜だから」

新田はニコリとして、

「11月ですけどね」 

と、言うと小銭を受け取り、

「ありがとうございました」

と、業務的。


竹内は嬉しかった。

新田と、プライベートの話しが出来た。

ちょっと寒いわね。

竹内は、暖房をつけて着替えた。

翌朝、非常に身体がだるい。ふらつく。

熱を測ると、38.5℃。

風邪をひく。昨夜、11月なのにキャミソール姿で外を歩いた愚行が原因。

会社を休み、病院に行き薬をもらう。

ふらふらしながら、コンビニへポカリを買いに行く。

新田の姿は無い。

しばらくは、夜勤の新田とは会えない。

そう、気を落としていると、

「こんにちは」

と、言われ、振り向くと、王子様の新田君だった。

「こ、こんにちは」

「今日は、お仕事は?」

「か、風邪で休みです」

「昨日は寒そうな姿でしたからね」

「……新田さんは何故、いるんですか?」

新田は爽やかな笑顔で、

「バイトちゃんの、面接がありますから。お大事に。お客様のお名前を教えていただけませんか?」

と、突然の言葉に彼女は驚いた。

「……た、竹内あゆみです」

「竹内さん、お大事に」

と、新田はバックヤードに姿を消した。

竹内は天にも上ると思いであったが、兎に角、身体がキツい。

その日は、薬を飲んで寝た。

翌朝、熱は下がったが念のために会社を休んだ。

新田君が、私に振り向いてくれた。

竹内はどう言う手があるのか?会社のいつものメンバーに尋ねる事にした。

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