第5話ファーストアタック

夜中の1時前に、コンビニに竹内は向かった。店内に入ると、店員が1人だけ立っていた。新田君だ。


やった!私の王子様。

竹内は、温かい甘酒とハーゲンダッツを買った。

温かくなりたいのか?冷えたいのか?分からないチョイス。

客は、竹内1人だけ。

「お兄さん、最近夜は冷えますね?」

と、竹内は新田に言う。

「はい。寒くなりつつありますね」

と、1言言うと、

「480円になります」

と、言われスマホの電子払いを利用した。

竹内は嬉しかった。新田は私以外の客と話している様子を見たこと無い。しかも、目線は自分の胸元を見ていた気がする。

大体、男はおっぱいが好きなんだなと思った。

帰宅してから、ハーゲンダッツは冷凍庫にしまい、生ぬるい甘酒を飲んだ。

明日の朝もコンビニへ行こう。


翌朝、ペットボトルの紅茶を手にしていた。

新田は、女子高生と楽しそうに話している。

ふんっ!浮気者めっ!

れっきとした、私と言う女がいるではないか!

「お客様、どうぞ〜」

新田のレジの前に立った。

「朝も冷えますね」

と、言うと新田は、

「そうですね。108円になります」 

なんだ?女子高生とは仲良く喋り、私には業務的な会話。

よ〜し、次は片乳見せる位のことやらなきゃと竹内は思った。

わたしゃ、あんたに、一目惚れなんだよ!顔も悪くないし、スタイルも悪くない。

……も、もしかして妻帯者なの?

兎に角、竹内はペットボトルの紅茶を持ち出勤した。

その日の午前中は眠たくてしょうがなかった。

どうしよ、この先。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る