第3話先は長いよどこまでも

今日は、資材課でのビアガーデン。竹内はビールをチビリチビリ飲んでいた。

「あゆみ〜、飲み放題なんだから、ガブガブ飲みなさいよ!」  

と、同僚の内田友美は言った。内田は、ハーフ・アンド・ハーフをガブ飲みしていた。

杉岡課長は、黒ビールをコーラの如く飲んでいる。課の連中も軒並みガブ飲み。

竹内は悩んでいたが吹っ切れた。内田以上に飲みだした。

「あゆみ、そんなに勢い良く飲んだら、潰れるわよ」 

「なによ!さっき友美はガブガブ飲めって言ったじゃない!」

 「それは……」

「まぁ、許してやらい」 

「あははっ、竹内ちゃん。もっと方言使ってよ!」

課長が言うと、

「だいや?おはんな?」 

「あゆみ、課長、課長」

杉岡課長は笑っていた。

いきなり、竹内は、


「てめえら、1列に並べ!先頭から殴ってる!」 

そう言うと、あゆみに近付いた甲斐と言う酔った男があゆみの後ろに立ち、乳を揉んだ。

「突っ張っるんじゃないよ!気持ち良いんだろ?」


バキッ!ドゴッ!


甲斐は、あゆみに殴られて気絶した。あゆみは極真空手を学生時代やっていたのだ。


そして、酔ったあゆみは、友美に、

「わたし、今、恋してんの」

「鯉?カープの」

「違う〜!好きな人がいるの」

「まさか、居るわけ無いだろ?」 

と、杉岡課長も言う。

「ほ、ホントなんです。ウップ!」 

あゆみはトイレに駆け込む、盛大にリバースした!

残された、杉岡課長と友美は仲良く飲みながら、

「まさかね。あの男嫌いが好きな人が出来たって、信じられないな」

「そうですよ。大のおとなの男を殴って気絶させるくらいの女の子だし……」

すると、竹内がリバースしてから、オレンジジュースを飲み出した。

「皆さんに、わたしの王子様を紹介します」

課長と内田は笑っていた。

まさか、この子に男が居るはずがない。

面白い。飲み会帰りに見せてもらう。そして、3人で宅飲みしようと、課長が提案し許可された。


3人で話していると、先程の甲斐があゆみに謝罪しにやってきた。


その後、3人は例のコンビニ酒とツマミをかごに入れて、レジ待ちの時に店員を見詰めていた。

右はこのコンビニのオーナー堀口でその左は中国人の李さんと言うバイト君だったのだ。課長と内田は笑いを堪えていた。竹内はがっかりだった。

「きみは、サモ・ハン・キンポーが好きなのは分かるが、君のお相手は中国のお兄さん?」

「ち、違います!いつものお兄さんは180くらいの身長でイケメンなんです。信じて下さいよ!」 

3人は、竹内のアパートで酒を飲み始めた。

そして、この恋の解答法に付いて喋り始めた。


    

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