女神をトラックで叩き潰す系RPG

箱屋

          完  !!!!!

 「その程度をおめおめと食らう俺ではないわーーーーーー!!!!!」

俺は通学路を、襲い来る転生系トラックの嵐をかいくぐりながら超スピードで走り抜けていた。


二日前。

性格以外主人公補正と言われた俺・あるじ 公人きみとは、夏休み残り二日というところで、徹夜レトロゲームRTAをかましていた。

そして残り一センチ、いや、1ミリというところで100%クリアするところで、

「お願いします!世界をお救いください!!」

大画面のクソ女神に邪魔された。

それだけならまだいい。目隠しプレイもなんのそのが主人公補正の俺である。

だが。親の世代のレトロゲーム機は、主人公補正ではなかった。

ゥウウウウウウウウウウウウン…

いまや廃れた箱型アナログテレビの画面にさえ介入するほどの異世界女神電波に

耐えきれるはずもなく、電源は落ちたしデータも飛んだ。


36時間はスクラップになった。

俺は激怒した。必ず以下省略。

画面の中のクソ女神に両手中指を突き立て叫んだ。

「誰がやるかバーーーーーカ!!!陰険たむし!!!!!」

アナログテレビは爆発した。


そして女神は強引にも、そして傲慢にも俺を強引に転生させることにしたようだ。

トラックが突っ込んでくる。

トラックが降ってくる。

トラックが生えてくる。

ネコがトラックになる。


「いっけなーい!遅刻遅刻!!!」

可愛い女の子が角からつっこんでくる。

すかさず華麗なバックステップ。

幼馴染系女子高生はあわれT字路に激突した。

「よけるなんてヒドーイ!」

「なんだおまえか。」


幼馴染系女子高生とふたり学校へ向かう。

「あっ!ワンちゃん!!!」

女子高生はかけていく。

その横から巨大トラックが!!!


危ない!!!!俺は走る。


……なんてことは当然しない。

俺は性格以外主人公なのだった。


ついでに言うと、俺に女子の幼馴染はいない。

男の娘系幼馴染はいる。



ガン!!!!!


女子高生に巨大トラックがぶつかる。

女子高生はびくともしない。


「よくぞ見破りましたね。」

「顔面がトラックだったら分かるに決まっているだろうが。」



「公人ーーーーー!!!!!」

遠くから走ってくるやつがいる。あれこそ本当の幼馴染。

あるじ なじみ である。苗字が同じなのは遠い親戚のつながりだからである。

多分女の子だと判明したりあとから女の子になる気がする。そんな男の娘系幼馴染であった。

そしてそんな幼馴染にトラックが迫っていた。

レトロゲーム機と同一視するわけではないが、女神パワーにこれ以上日常をぶち壊されてはたまらない。

俺は地面を割り、トラックを地割れに引きずり込んだ。

当然パワーと運も主人公。

なじみは助かった。

「なにこのトラックの量!!!ここ空港近くとかじゃないよ!?」

「知らん。俺のせいじゃない。」

女神のせいなので、マジで俺のせいじゃない。

そのままなじみを背負い、家の屋根を伝い学校まで向かう。

「宿題やった?」

「日記以外は一日で終わらせた。日記帳は物理的に終わらせた。」

「お焚き上げか~」

のんきぶっこいていると、四方八方からトラックが突っ込んでくる。

空中では回避ができないと踏んだか。なめられたものだ。

だが無理をするとなじみの体がもたない。

だからなじみをぶん投げた。

「公人ーーーーー!!!!」

なじみはヒロイン補正があるので無事に無傷で着地した。


『ほーっほっほっほっほっほ!!!!!そのままわが女神パゥワーで八つ裂きになりながら転生生活を送るがいいわ!!!!!!!』

俺の体にトラックが激突し続ける。

終わるころには俺にはトラックがガンガゼ(ウニの一種)のようにたくさん突き刺さりやばいオブジェになっているころだろう。というかなった。

で、トラックが全部爆発した。

これは死ぬだろ。


『ほーっほっほっほ…何ィ!!!!!!?????』


女神は空中にたたずむ俺を見た。

俺は無傷である。

そして光っている。


『まさか貴様…トラックの中の女神パゥワーを吸収したな!!!!!!!!』

「ご名答!!!!!!!!!!!!!」


だからトラックの接近を許した。

俺は女神パゥワーーーーを全てつかいちょうつよくなった。

「潰してやるよクソ女神」

『なぁぁぁぁぁらば!!!!こちらも奥の手だぁぁぁぁぁぁ!!!!』

女神は4対の手を構える。

球体の中には人々の営みが映っていた。


『この世界全てのエネルギーを貴様にぶつけるぞぉ!!!!!!!!!生きてられるかなぁああああああああ!!!????』

「俺の勝ちだぁあああああああ!!!!!!」


俺は大地を踏みしめる。

あらゆる疫病がなくなり、

みんなの幸せが確定申告され、

なじみが女の子になった。


俺は天を突く。

世界に生命が溢れ

全員がリア充になり

なじみが女の子になった。


そして、俺は女神パゥワーーーーーーーをすべて使って、


女神をトラックにした。


『ナニィいいいいいいいいいい!!!!!!???????』

「往生せいやぁあああああーーーーーーー!!!!!!!!」

俺は女神トラックを太陽にぶち込んだ。

それだけでは飽き足らず、ほかの銀河の太陽もぶち込み続けた。

でかい太陽は爆発し、新たな太陽となった。

地球は俺の体で守ったので大丈夫だった。



「ふっ……なじみ、結婚しよう。」


今日は。いい天気だった。




















見る人が見れば気づくと思いますが、先日ある動画を見たせいで浸食されました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女神をトラックで叩き潰す系RPG 箱屋 @hakogiya85

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ