竹とプランターと大器とパンジー

得意なことが得意だと

胸を張れたら伸びていく


きっと誰もが最初はね

土から顔だす好き上手


にょっき にょっきと

空を突き

育ちも早く青竹は


足元に履くプランター

言葉の水に

追われる風に


溢れた土 晒される根に

疑うこともあるだろう

戸惑うこともあるだろう


育った先の中身がないと

揺らぎを支える足場がないと

竹たる価値に気づかない


二つに割れば箸になり

筒にしたなら水を汲め

まっすぐ割れば舟になる


たくさん見つかる君の価値



苦手なことでも水をやり

大器を信じ種を蒔く


きっと誰もが最初はね

できないことを敵にする


よいしょ よいしょと

土肥やし

大船の上に芽が一つ


分不相応の身の丈に

土の大海

一輪の結実


求められる声 見えない点数

成果に胸を張れるのか


花咲き満たせる器じゃないと

夜になってもただ一輪

嘆きは香りに気づかない


その彩りが蝶を呼び

甘い香りは蜂を呼び

大器の縁を飛び越えて

君を運んで行くのだと


ほら 誰かが気づく君の価値


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