第3話
どうやら今日はまっすぐ帰れないらしい。
「まだ買うの?」
「うん、まだ行きたい所ある。」
初対面で随分フレンドリーな子だなと思った。まるで自分とは正反対だ。どうしてそう簡単に人に話しかけられるんだ。それも、こんな俺に。
俺は気づいたらいつも一人だった。いじめ?いじり?そんなのわからない。きっかけなんて些細なことだった。俺は未だに人と関わるのが怖い。だから高校に入ってもまた、一人で…
「あらし?」
不安そうに呼んだその声と、キラキラ光る瞳が眩しく反射する。吸い込まれるように返事を返した。
本当は少し気づいていた。俺の運命は今この瞬間から動き出したのだと。
明日の天気は @56shkakatan
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