第51話 帝都
この街で3日待たなければいけないのだ。
暇なので1000ピースのジグソーパズルを買ってきてやっていたらみんな集まってきてすぐに終わってしまった。
ハマってしまったようで額に入れて荷馬車に飾っている。
今度は3000ピースのジグソーパズルを買ってきた。みんなでワイワイやりながら完成させる。さすがに飾るのはデカすぎるためアイテムボックスに思い出として入っている。
そんなことをしていたら3日なんてあっという間だった。
盗賊の報奨金など合わせて大金貨2500枚。
それくらいは行くだろうな。あとは違法奴隷の解放だが大金貨一枚ずつ渡してやった。
これからどうしようと悩んでいたようだがなんとかなるだろう。
大旦那は斬首の刑らしいのでまぁしょうがないだろうな。
懐もずいぶんあったまったのでアースの特注で盾と鎧を作ることにした。鎧はやっぱり軽鎧がいいらしいが盾はもっと大きいのがいいと、鍛冶屋の親方に頼んでいた。アクアとウェンも買い物に行った。俺は剣も鎧もいい物だから買い換えるつもりもないし荷馬車にブレーキをつけることにする。
アースの服も特注で何枚か作ってもらい、ブーツが欲しいと言うのでブーツも特注で作ってもらう。あとは俺の手伝いだ。
まあ簡単なブレーキをつけるだけだけどな。
あとは全員のバックをマジックバックにする。アクアはもうマジックバックだったが新しいバックを買ってきたらしいのでしょうがないから付与してあげる。
一週間はこの街に滞在しているのでいつもより結構長くいるな。やはり特注のアースの大楯が長引いている他はもうできた。
ブーツを履いて服も綺麗にしているアースは嬉しそうだ。
「オラ、こんないいことがあるなんて思ってなかっただよ」
「ガードの要だからな!みんなを守ってくれよ」
「わかっただよ」
俺は日本製のシンプルな服だからな。こっちのは少しゴワつきを感じるんだよな。
モニカの服も何着か買ってあるのでまた気分で着替えるだろう。
あとウェンに酒は飲むのかと聞いたら下戸だったので酒は頑張って特注の盾を作っている親方にあげた。
二週間がたってようやく完成したアースの盾は全面に大きな棘のある物で地面に刺しても使える大楯だ。これでシールドバッシュされたら強烈だろうな。できるだけ軽く硬くしてあるのでアースはひょいと持ち上げると嬉しそうにしていた。
ようやく出発できる。
俺は日本に帰っていた。
モニカは家でゴロゴロしているので、久しぶりに社長にあって見た。どうやら社長のところで万能薬擬きを今試作中らしいので見せてもらう。手解きをして万能薬擬きを完成させると喜んでいた。
もう十分金はあると言うのにお金を渡してくる社長。
まぁあって困るもんじゃないからもらっておくか。
帰りにケーキをまた大量に買って異世界にモニカと一緒に戻る。
宿屋で朝飯を食いコーヒーを堪能した後でようやく旅をまた始める。
今回は調子よく進み、帝都にたどり着いた。
のは良かったが悪魔が巣食っていた。
宿に向かい宿の女将は無事のようだが、客にも悪魔がいる。
とりあえずは素知らぬ顔で帝都の北門に陣取ると。
「お前らの扉はここにあるぞー!!」
と大声で叫ぶ。
悪魔なら絶対寄ってくるもんだ!
びっくりするほど効果覿面で悪魔が寄ってくるのを今度は4人+一匹で倒して行く。
A、Bランクの冒険者が意外に強くて厄介だが20分弱で最初の悪魔の軍勢が終わった。
次は西門と場所を変えてもやることは一緒だ。悪魔の扉を見つけた悪魔がそれを開こうとやってくるからだ。主婦やパン屋の親父が悪魔の扉目掛けて走ってくるがそれを倒して行く灰になるので跡形もない。
最後に冒険者ギルドのある東門に悪魔の扉を設置して大声で叫ぶ。
「悪魔の扉がここにあるぞ!」
それだけでギルドから大勢の冒険者達がやってくる。
こっちのほうはヒールとアクセルを付与して戦う。どんどん倒して行く。ようやくある程度片付けたと思ったらまだ強そうなのが残ってる。
最悪俺と決着を付けないとな。
走り出したので迎え撃とうと構えるが飛び越えて悪魔の扉に辿り着こうとすると、
「シールドバッシュ」
間一髪アースが守ってくれた。
「そこを退け!」
「いやだよ」
「お前の相手は俺だ!」
剣を片手に斬りつけるが躱され反撃を喰らう…わざと食らったが、どこにそんな力があるんだ?
「ヒール」
「うおぉぉ!」
「おっと、「ファイヤーストーム」」
「ウギャアァァァァァ」
火には弱いみたいだな。
それでも扉に近寄ろうとするので扉をアイテムボックスに入れて無くしてやったら力尽きた。
これでようやく街に入れるな。と思ってたら帝王軍がやってきた。
「全員構え!突撃!」
「えっ!どうすんのこれ?」
「やるしかないだろ」
「ファイヤーストーム」
「あれも悪魔か?」
「指揮官が悪魔のようだな。俺が行ってくる」
走って指揮官のところまで行き首を取ると灰になって消えて行く。
「お前らの指揮官は悪魔だったぞ!!」
「え、そんな」
「だが灰になったぞ」
「それからお前とお前も悪魔だ」
「な、なにを」
二人を斬ると灰になる。
「な!」
「この帝都は半分は乗っ取られてた」
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