第38話 襲撃


 北東の街を目指し走っているとやはり出てくる悪魔達を斬り伏せ噛みちぎり俺とコタローは先に進む。ライオンのような狼のようなコタローは神獣らしく、いまはまだ風呂にも入ってないが綺麗なんだろうと思う。

「クリーン」

『な、何じゃこれはサッパリしたぞ』

「魔法だよ」

『主は魔法も使えるのか!我の主は魔法はてんでダメだったな』

 へぇ異世界人でも違うもんだな。

「それよりも白くてかっこいいな」

『我を連れてると狙われやすいぞ』

「大丈夫だ、盗賊だろうが悪魔だろうが俺が斬ってやる」

『ハハッ楽しい限りじゃな』

 コタローとの旅は充実していた。魔物を狩って強くなるのを感じる。まず魔物の強さが段違いだ。北東に進むほど魔物が強くなっている気がする。


「コタロー無事か?」

『お主こそボロボロじゃ無いか」

 二人ともビックイーターという魔物を相手にしてなんとか勝った。しかし、剣も効かないなんて厄介な相手だったぞ。 

「そうだな街に戻ったら防具をちゃんとつくらなきゃな」

 俺達は町に戻る。


 俺達はここの辺境伯領で宿を取りレベル上げをしている。

「おうハルト、その犬っころ売る気に」

「ならん!何べん言ったらわかるんだ」

「辺境伯様が気に入っているんだ」

「しらん、それにこいつはなつかんぞ?」

『グルルルルルル』

「分かった分かったよ」

 ここに来てから一悶着あったのは辺境伯様が気に入ってしまったことだ。

 俺達にその気が無くてもしつこい。

 一回騒動になったが俺達の強さを見て引いていた。それよりも強い悪魔王はどんだけだよ!


 今のステータスは、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ヒロト  20歳  ランクA

 レベル232

 力 SSS

 体 SSS

 速 SSS

 知 SSS

 魔 SSS

 スキル 剣術 体術 短剣術 投擲 槍術 乗馬 解体 鑑定極 身体強化 魔力循環 生活魔法 四大魔法(火、風、土、水) 回復魔法 付与魔法 氷魔法 雷魔法 アイテムボックス 認識魔法 空間魔法 時間魔法 解呪魔法 奴属魔法

 ユニーク 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 これだけ上げてるのにまだまだだとコタローは言う。

『防具を買いに行くついでにカフェに寄らんか?』

「またか?お前がエクレア食べたいだけだろうが?」

『違う、カフェで和むのが目的だ』

「じゃあエクレアはなし」

『それとこれとは話が違う』

「この甘犬」

『何とでも言え』

 こいつは前の主人からエクレアをもらっていたらしくてエクレア、エクレア五月蝿いのだ。大量に買ってきて与えているが俺が食べようとすると怒るのだ。

「こんちわ、出来てるかい?」

「おうハルトにでかい犬、もうちょっと調整が必要なんだが大体出来てるぞ?今日も持たなかったか」

「いや。一部が残ってるだけでもいい方だろ?今日のはマジでやばかったからな」

『我の主人ならあんなの一撃で倒してたワイ」

「はいはい」

 すぐ前の主人を持ち出す。

「まぁ、もうちょいかかるから座って待ってろ」

「いや、カフェに行くんだ、だから明日取りに来るよ」

「おう!わかった!それまでには完成させておくからな」


「食い過ぎだろ?」

『なんじゃ?やらんぞ?』

「違う!単純に食べすぎなんだよ」

『これくらいで文句を言うな!』

「ハァ。苦労したんだろうな」

 前の主人はエクレアばっかり食べるこいつに苦労したんだろうな。

『さて行くぞ』

「まて、まだコーヒーが残ってる」

『さっさと飲め』

「お前そんなことばかり言ってると?」

 地鳴りがしている。門の方からだ。


『だから急ぐぞ』

「言葉足らずなんだよ!」

 走って行くともう門兵達と戦っている!

「アクセル」

 俺とコタローに付与して悪魔達を半分以上は壊滅させた。

「コタロー!魔法使うぞ!」

『おう!』

「ファイヤーサイクロン」

 火と風の混合魔法だ。

 悪魔は灰になって行く。


 漏れた悪魔を倒して終わりだ。敵対感知ももういないことを告げている。

「はぁ。こう続くと次はこの街狙いか?」

『悪魔も生きとるからな、勢力争いはしてくるじゃろうな』

「ほんと難儀なこって」

 さて帰ろうとすると寒気がした。

『主』

「お前らが我の野望を妨げる奴か?」

『さっさと防具を取ってこい』

「ああ。やられるなよ」

 俺はダッシュで防具を取りに行く。


『さて、主人の身体を返してもらうぞ』

「犬っころ如きに負ける我では無い」


「おっちゃん!出来てるかい!」

「おお!今出来上がった所じゃ」

「なら着て行くから手伝ってくれ」

「おう!」

 時間にして5分ちょいくらいか。

「生きてるかコタロー」

『あ…あ、なんと』

「ヒール」

『遅いでは無いか!』

「無理言うな!これでも飛ばしてきたんだ!」

 渋い緑の鎧を着けている。

 地龍の鎧だ。

「一人で戦うつもりか?セイクリッドソード」

「ウガッ!」

「キャウン」

 やばかった、この鎧じゃ無いと一瞬であの世行きだったな。

「「ヒール」クソッ!二人だよ「アクセル」」

 ヒールを二人にかけて、二人ともアクセルのかかった状態で攻撃を繰り出すが両方ともガードされ跳ね返される。

「もう少しレベル上げしたかったな」

『言うてももう遅い』

「ファイヤーサイクロン」

 魔法を放ってみる。

「ぐおおぉぉぉぉ」

「おっ、効いてるぞ!」

『そのまま魔力を強くするのだ!』

「おおおりゃー」

「ぐぎゃあぁぁぁぁぁ」

 魔力を限界まで上げると、

「ふぅ!クラクラするぜ!」

『まだじゃ!出てくるぞ』

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